« 前のページ | 次のページ »

10月22日(木)

 朝、妻からメールが届く。
「鼻にガーゼを詰められているから口でしか呼吸ができず、それだと酸素不足になるらしく、頭痛がひどい」

 私はそれに「平地で高山病が体験できるなんてすごいじゃん!」と返信したのだが、次から届くメールには絵文字がなくなっていた。

 夕方、改めて妻からメールが届く。
「鼻に詰めているガーゼを明日抜くんだって。相当痛いらしい。怖いなあ」

 私の返信は「ガーゼを抜かれるとき村上ショージみたいに『ドゥー』と言うように」であったのだが、その後、妻から連絡は途絶えた。

★   ★   ★

 午前中高野秀行さんと11月発売の『放っておいても明日は来る』の帯コピーを練る。昼に中井へ移動し、伊野尾書店伊野尾さんと食事をしながら雑談。

「杉江さん、iPhone買ってみるといいですよ。本を読まなくなりますから」

 ケータイの次は、iPhoneか。世の中読書の敵だらけだ。

 その後、池袋へ移動し、ジェフサポーターのジュンク堂の田口さんとサッカーの話。

「急に良い監督が来て強くなったりするとその後が大変なのよ。うちもそうだし、大分だって。これって小さな出版社がベストセラーを出して倒産しちゃうベストセラー倒産と一緒よね、本の雑誌もあれよ、ベストセラーなんか出さないんでいいんだからね」

 人生に必要な智恵はすべてサッカー場で学んだ。

« 前のページ | 次のページ »