6月2日(水)
- 『熱帯雨林を歩く―世界13カ国31の熱帯雨林ウォーキングガイド』
- 上島 善之
- 旅行人
- 2,916円(税込)
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通勤読書は『熱帯雨林を歩く』上島善之(旅行人)。
2835円と決して安くない本なのだが、カラー写真がふんだんに収録されており、世界中の「熱帯雨林」を横断的に紹介した本なんてそうそうないので、見つけてすぐレジに向ったのであった。
おそらく私は一生このような熱帯雨林に足を踏み入れることはないだろうが、見ているだけで旅した気分になれる素晴らしい1冊。
ちなみに出版元の旅行人が発行する雑誌「旅行人」は、編集長の蔵前仁一さんが本づくりに関わるすべてのことをやる体力がなくなったと休刊することを発表(といっても165号までは発刊するそうだ)。雑誌づくりに体力が必要なのはよくわかるが、寂しい気持ちでいっぱい。熱帯雨林の動植物同様、雑誌や書籍の多様性はどんどん失われていきそうだ。
中央線の続きを営業。
そういえばと思い出し、夕方、紀伊國屋書店新宿本店さんを訪問。こちらで開催されている「出版社社員が選ぶマイベストブックリレー」に参加させていただいているのだ。
1階レジ前のかなり大きなフェア台で展開されていて驚くが、それ以上に提出した写真が思いのほか大きく展示されているのにびっくりする。しかもその写真が携帯で自分で撮った写真なので、妙に人相が悪く、とても営業マンとは思えないのであった。
何はともあれこのフェア、それぞれの推薦本の1ヶ月間の売上が集計され、順位によって自社本を大きく展開できるスペースをいただけるのだ。うれしいような恐いようなご褒美なのであるが、果たして結果はどうなることやら。
そんなフェアを見つつ、担当のKさんとお話。『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』ティナ・シーリグ(阪急コミュニケーションズ)や『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル(早川書房)あるいは『レンタルチャイルド』石井光太(新潮社)が売れており、一頃より本格的な本が売れているとのこと。
それはもしかして単行本の価格を出すならきちんとした物を読みたいという欲求が強くなったというか、千五百円の対価としてそれだけのものをお客さんが求める状況になってきたということなのだろう。逆に小説はデフレ化が進んでおり、成長小説や家族小説は単行本ではうんともすんともいわないくらい売れなくなっている。500円前後の文庫で十分なのだろうか。
このことを電子書籍を絡めて考えてみると、今後リスクとコストの面から、まず作家は電子書籍でデビューし、少し人気が出ると文庫で、そこでも人気が出ると単行本で出してもらえるようになるのではなかろうか。現在とまったく逆の順番かと思うが、「オレ、やっと単行本を出してもらえるんだよ!」なんて言葉がまるで賞を取ったときのように話される時代がくるかもしれない。
2835円と決して安くない本なのだが、カラー写真がふんだんに収録されており、世界中の「熱帯雨林」を横断的に紹介した本なんてそうそうないので、見つけてすぐレジに向ったのであった。
おそらく私は一生このような熱帯雨林に足を踏み入れることはないだろうが、見ているだけで旅した気分になれる素晴らしい1冊。
ちなみに出版元の旅行人が発行する雑誌「旅行人」は、編集長の蔵前仁一さんが本づくりに関わるすべてのことをやる体力がなくなったと休刊することを発表(といっても165号までは発刊するそうだ)。雑誌づくりに体力が必要なのはよくわかるが、寂しい気持ちでいっぱい。熱帯雨林の動植物同様、雑誌や書籍の多様性はどんどん失われていきそうだ。
中央線の続きを営業。
そういえばと思い出し、夕方、紀伊國屋書店新宿本店さんを訪問。こちらで開催されている「出版社社員が選ぶマイベストブックリレー」に参加させていただいているのだ。
1階レジ前のかなり大きなフェア台で展開されていて驚くが、それ以上に提出した写真が思いのほか大きく展示されているのにびっくりする。しかもその写真が携帯で自分で撮った写真なので、妙に人相が悪く、とても営業マンとは思えないのであった。
何はともあれこのフェア、それぞれの推薦本の1ヶ月間の売上が集計され、順位によって自社本を大きく展開できるスペースをいただけるのだ。うれしいような恐いようなご褒美なのであるが、果たして結果はどうなることやら。
そんなフェアを見つつ、担当のKさんとお話。『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』ティナ・シーリグ(阪急コミュニケーションズ)や『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル(早川書房)あるいは『レンタルチャイルド』石井光太(新潮社)が売れており、一頃より本格的な本が売れているとのこと。
それはもしかして単行本の価格を出すならきちんとした物を読みたいという欲求が強くなったというか、千五百円の対価としてそれだけのものをお客さんが求める状況になってきたということなのだろう。逆に小説はデフレ化が進んでおり、成長小説や家族小説は単行本ではうんともすんともいわないくらい売れなくなっている。500円前後の文庫で十分なのだろうか。
このことを電子書籍を絡めて考えてみると、今後リスクとコストの面から、まず作家は電子書籍でデビューし、少し人気が出ると文庫で、そこでも人気が出ると単行本で出してもらえるようになるのではなかろうか。現在とまったく逆の順番かと思うが、「オレ、やっと単行本を出してもらえるんだよ!」なんて言葉がまるで賞を取ったときのように話される時代がくるかもしれない。