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6月3日(木)

早雲の軍配者
『早雲の軍配者』
富樫 倫太郎
中央公論新社
1,836円(税込)
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本の雑誌 325号
『本の雑誌 325号』
本の雑誌編集部
本の雑誌社
700円(税込)
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 通勤読書は『早雲の軍配者』富樫倫太郎(中央公論新社)。北条早雲に見出された風間小太郎が軍師として育っていく物語なのだが、これからというところで物語が終わっており驚く。シリーズものということなのだろうか......。

 校正が終ったという連絡を受け、太田和彦さんのところへ。
 赤(直し)がいっぱい入るのは作業として大変なのだが、どれも的確な直しで、どんどん原稿がよくなっているのが伝わり、感動を覚える。

 そのまま営業へ。
 新横浜の三省堂さんでは、相変わらず『恋愛中毒』山本文緒(角川文庫)が売れ続けているそうで、ならばこれに続く恋愛ものをと担当のYさんと話しあうがなかなか作品が浮かばない。爽やかなのはいろいろあるんだけど。Yさんは現在『私が語りはじめた彼は』三浦しをん(新潮文庫)を隣で展開していた。

 学芸大学の恭文堂書店を訪問すると、店長のTさんがiPadを片手にテレビの取材を受けているではないか。画面には「東京カレンダー」が映っており、どうも電子書籍の取材のようであった。

 当然といえば当然なのだが、ただいまどこへ行っても「電子書籍」の話題となり、主に書店さんは「レコード屋さんがなくなったように本屋もなくなるのでは」と不安がっており、出版社は乗り遅れてはならぬと焦っている感じである。こんなにみんなが同じことを話題にするのはamazonがオープンしたときと、いつぞやの再販制度撤廃騒動の時以来ではなかろうか。

 電子書籍に関しては来週発売となる「本の雑誌」7月号で特集するので、ぜひそちらを読んでいただきたいのだが、電子書籍騒動のかげで、現状の出版業界のことが忘れ去られているような気がしてならない。

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