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12月9日(木)

 昼、横浜にてデザイナーさんと装丁の打ち合わせ。
 その後、営業にうつるわけだが、この頭の切り替えが大変なのだった。

 人とコミュニケーションを取るということには編集も営業も変わりはないわけだが、ものを作り出す発想と売るということは意外と遠くにあって、しかも販売の現場は容赦ない言葉が飛び交うので、作る意欲が半減されてしまうこともしばしば起こる。だからこそ出版社は営業部と編集部が別れていて、しかも仲が良くないことが多いのだが、私の場合、そのふたつがひとりのなかに同居しているので、しんどいことも多い。

 横浜ポルタの丸善さんがなんと移転の上、約3分の1に売り場が縮小されるというので、思わずあごが抜けそうなほど驚く。テナントの意向らしい。ジョイナスの栄松堂さんもそうだったが(後にリブロさんが縮小の上オープン)、最近はそんなのばかり。商業施設が書店を必要としていないのだろう。

 それにしても書店さんがどんどん減っており、人と本との距離が、物理的にどんどん開いていくことが一番心配だ。

 そんななかとある書店さんを訪問し、ひとり気を吐く書店員さんと対面。
「売らねーことと売れねーことは違うから」
 そういって異動されてきたお店の棚をばんばん変えているところだった。
 やっぱりTさんはカッコいいのであった。

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