« 前のページ | 次のページ »

2月28日(月)

 とある出来事により、ただいま営業確変モードに突入。
 どの書店さんを訪問しても注文をいただけるという、とんでもない緊急事態だ。

 できることなら分身ライトを浴びて、ひとり営業を50人体勢ぐらいにしたいのだが、私が50人いたら妻も子も困るだろう。仕方なくかけずり回りつつ、FAXや電話、あるいは書店さんの本部と連絡を取り、注文をいただいている。

 ふと思い出したのは半年ほど前の飲み会だ。
 そこでは元大型書店の店長にして、現在出版営業マンになられた大先輩がいたのだが、その人は私に向かって「どうせ本の雑誌なんて外回りしても注文も取れないだろう」と言い放ったのであった。

 たしかに既刊書の注文を取るのは大変だけれど、それにしたってそんな言い草もないだろう。世の中にはかつての立場を忘れられない人というのがいるものだが、私は反論せず、ただただ「いつか見ていろ」と酒を煽っていたのであった。

 その「いつか」が、やって来たようだ。
 諦めずに続けていればいつかチャンスがやってくる。

 そしてこの夜は、丸善ラゾーナ川崎店さんを訪問し、「面白くなかったら返品受けます」の期限最終日を見守った。その後、担当の沢田さんと祝杯を上げる。あの夜と違って、死ぬほど美味い酒だった。

« 前のページ | 次のページ »