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3月28日(月)

 相棒とおるから「疎開しました」というメールが来たので、てっきり放射能から逃れるために子どもを連れて関西にでも行ったのかと思いきや、大腸にアメーバーだかスライムだかが増殖し、緊急入院してしまったのであった。

 あわててお見舞いに行くとそこは感染症病棟と呼ばれるところで、何やら「面会は大人のみ」とか「マスク着用」などと至る所に注意書きが貼ってあったのだが、実は私、とおるが入院した病院が、我がランニングコースにあったため、ジャージの上下にランニングシューズというまさにランニングのついでにやってきてしまったのであった。

 当然マスクなんて持っておらず、仕方なくポケットに入っていたiPodのイヤフォンを鼻の穴に二つ突っ込み、感染対策とす。

 そんな格好で私が突然現れたものだから、相棒とおるはえらく動揺し、心拍数が跳ね上がってしまい、モニタリングされていた看護婦さんが血相を替えて飛び込んでくるは、「あんたは誰で、なぜこんなところにいるのだ? その鼻に突っ込んでいるものは何ものだ?」と大騒ぎとなり、結局とおるとは何も話せないまま病院を追い出されてしまった。

 よくよく外に出て面会時間をというのを眺めてみれば、そこには午後3時~午後7時とあり、私が仕事を終えて家に帰ったのは確か8時を過ぎており、30分はランニングをして病院まで行ったものだから9時近くだったのではなかろうか。どうりで暗いと思った。

 家に帰ると、相棒とおるからメールが届いており、「お見舞いありがとう」と書かれていたので、少しは喜んでもらえたようだった。

 ところで相棒とおるは、兼ねてから食い意地がひどく、落ちているものでも「1,2、3、セーフ!」とか言って、拾い食いする奴だった。おそらく今回の病気もそれが原因だと思う。

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