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10月7日(金)

眼鏡屋は消えた
『眼鏡屋は消えた』
山田 彩人
東京創元社
2,052円(税込)
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 会社に着くなり、事務の浜田改め、新事業開発部部長の浜田が、「あー今日は『本の雑誌』の定期購読者の袋にラベルを貼るツメツメの日なのに、助っ人がいないなあ」と大きな声で叫び、明日に迫った一箱古本市の店長・宮里は「あー値付けとか全然終わらないや」と私の顔を見る。

 どうもこの会社の人間は私がよほど暇だと思っているらしい。

 しかし気づいたら作業机に座らされ、ラベルを袋に貼る作業に没頭させられていたのはどういうことだ。しかも十分置きに「あれ、杉江さん早いなあ」とか「やっぱり助っ人とは違うわ」なんておだてられ、ついつ昼飯も忘れ、ハリハリしまくる。

 その後は、宮里が白紙の短冊を持ってきて「僕がいう値段をスタンプで押していってください」とペタペタさせられたのであった。

 すべての作業を終えたのは夕方で、この夜は、第21回鮎川哲也賞授賞式に参加するため飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントへ。

 受賞作『眼鏡屋は消えた』山田彩人(東京創元社)をお祝いしつつ、鮎哲賞名物のフォアグラ丼を頬張った。

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