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10月24日(月)

ポーカー・フェース
『ポーカー・フェース』
沢木 耕太郎
新潮社
1,728円(税込)
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スティーブ・ジョブズ I
『スティーブ・ジョブズ I』
ウォルター・アイザックソン
講談社
2,052円(税込)
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 通勤読書は『ポーカー・フェース』沢木耕太郎(新潮社)。『バーボン・ストリート』、『チェーン・スモーキング』(ともに新潮文庫)の系譜を注ぐ沢木節炸裂のエッセイ集。

 ただし高峰秀子への追悼文のなかで尾崎豊について触れられているが、沢木耕太郎が本当に後悔しなければならないのは、尾崎豊の本棚に自著がたくさん並べられていたからライブに行くべきだったのではなく、尾崎のライブは対峙する客が多ければ多いほど迫力に満ちていたのである。

 営業にでると書店さんは『スティーブ・ジョブズ』ウォルター・アイザックソン(講談社)の発売日について話題にしていた。朝からテレビで今日発売と報道されていたのだが、本日取次店に搬入されるのであって、一部の大きな書店さんには今日中に本が届くが、その他の書店さんは明日か明後日に入荷するのであった。

 ようするに出版業界ではそのタイムラグを埋めるべく、というかごまかすために「搬入発売」という表現をしてきたのだが、そんなことはお客さんにわかるわけがなく、多くの書店さんが「なんでないのよ!」と叱られているのであった。しかも今日発売といえば朝から並んでいるイメージをもたれるのは当然で、10時開店の段階で何人ものお客さんがお店にやってきたという。

 そもそも発売と同時に話題になりそうな本、例えば『ハリーポッター』などは事前に出版社や取次店が話し合い発売日が決められ、そこから逆算して本が作られ納品されていく。要するに遠いお店の分から出荷されていき、発売日には各書店さんに到着している段取りになのだが、今回の場合はジョブズの死を受け急遽発売日が前倒しになったから対応出来なかったのだろうか。

 ちなみに「本の雑誌」2011年3月号で取材した『KAGEROU』水嶋ヒロ(ポプラ社)は、「11月8日、発売日を12月15日とすることを決めました」とあり、こちらは離島を除く全国の書店さんで一斉に発売されたのであった。

 ただ12月15日に一斉発売するためには、12月9日に搬入しなければならなかったそうで、このスケジュールを『スティーブ・ジョブズ1』当てはめると、やはり相当日数がなかったと思われる。

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