12月12日(月)

- 『本の雑誌343号』
- 本の雑誌社
- 823円(税込)

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「本の雑誌」2012年1月特大号搬入。
★ ★ ★
朝、起きると息子がストーブの前に座って、目の前の大きな箱を一心に見つめていた。
その箱は、一昨日イオンモールに行った際に買って来た仮面ライダーの変身ベルトで、そのベルトはネットでも高額で販売されるほどなかなか手に入らないものだった。私と息子はたまたま朝早くイオンに行ったところ、限定販売分の残りがレジのなかにあるのを発見したのだ。
「おい! ベルトがあるぞ」
「パパ、あれはベルトじゃないんだよ。ドライバーっていうの」
「どうする? お前、誕生日プレゼントはプラレールの「E5系はやぶさ&トミカ駅前ロータリーセット」がいいって言ってたじゃん」
息子と話している間にも、レジの変身ベルトを見つけ、大きな声をあげて購入していく親子がいる。おそらくクリスマスプレゼントにするのだろう。
「うーん、やっぱりドライバーが欲しいんだよ。ぼく、ひとつも持ってないから。でもね、ママがダメって言っていたんだよ」
「そうなのか?」
「うん。スイッチとか他の部品が欲しくなるからって」
息子が言うには、変身するのにいろんなスイッチがあるそうで、元々4つは付いているのだが、他のものを揃えようとするといろいろ買わないといけないらしい。
「それは我慢すればいいじゃん」
「そうだね。ぼく、『テレビくん』に付いていた龍騎のスイッチは持ってるしね」
そういえば息子は幼年雑誌の付録で付いていた紙でできた変身ベルトをいつもお腹に撒いて「戦い」をしていたのだ。そのベルトはすでにボロボロで、止めるところがちぎれ洗濯ばさみで止めている。
「じゃあ、これ誕生日プレゼントにするか?」
「うん。でも、ぼくの誕生日は、こんどの金曜日だよ」
「そうなんだけど今、買わないと売り切れちゃうんだよ。だから買っておいて金曜日まで開けるの我慢するんだよ。男の約束だぞ」
「わかった」
それから三日経った今日も、息子は箱を舐めるように眺め、箱に書かれた文字をひとつひとつ声をあげて読んでいる。その姿はまるでビクターの犬と蓄音機のようだ。
「開けていいぞ」という言葉をぐっと飲み込み、私は着替えのため階段を降りていった。
★ ★ ★
朝、起きると息子がストーブの前に座って、目の前の大きな箱を一心に見つめていた。
その箱は、一昨日イオンモールに行った際に買って来た仮面ライダーの変身ベルトで、そのベルトはネットでも高額で販売されるほどなかなか手に入らないものだった。私と息子はたまたま朝早くイオンに行ったところ、限定販売分の残りがレジのなかにあるのを発見したのだ。
「おい! ベルトがあるぞ」
「パパ、あれはベルトじゃないんだよ。ドライバーっていうの」
「どうする? お前、誕生日プレゼントはプラレールの「E5系はやぶさ&トミカ駅前ロータリーセット」がいいって言ってたじゃん」
息子と話している間にも、レジの変身ベルトを見つけ、大きな声をあげて購入していく親子がいる。おそらくクリスマスプレゼントにするのだろう。
「うーん、やっぱりドライバーが欲しいんだよ。ぼく、ひとつも持ってないから。でもね、ママがダメって言っていたんだよ」
「そうなのか?」
「うん。スイッチとか他の部品が欲しくなるからって」
息子が言うには、変身するのにいろんなスイッチがあるそうで、元々4つは付いているのだが、他のものを揃えようとするといろいろ買わないといけないらしい。
「それは我慢すればいいじゃん」
「そうだね。ぼく、『テレビくん』に付いていた龍騎のスイッチは持ってるしね」
そういえば息子は幼年雑誌の付録で付いていた紙でできた変身ベルトをいつもお腹に撒いて「戦い」をしていたのだ。そのベルトはすでにボロボロで、止めるところがちぎれ洗濯ばさみで止めている。
「じゃあ、これ誕生日プレゼントにするか?」
「うん。でも、ぼくの誕生日は、こんどの金曜日だよ」
「そうなんだけど今、買わないと売り切れちゃうんだよ。だから買っておいて金曜日まで開けるの我慢するんだよ。男の約束だぞ」
「わかった」
それから三日経った今日も、息子は箱を舐めるように眺め、箱に書かれた文字をひとつひとつ声をあげて読んでいる。その姿はまるでビクターの犬と蓄音機のようだ。
「開けていいぞ」という言葉をぐっと飲み込み、私は着替えのため階段を降りていった。




