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1月19日(木)

2月の新刊、はらだみずき著『ホームグラウンド』の編集作業が佳境を迎えるとともに、営業のほうも熱がこもりだす。

 1軒でも多くのお店に置いていただきたいので、今まで訪問したことのない書店さんも名刺とチラシを片手に飛び込む。忙しそうに品出ししている書店員さんに挨拶すると、眉をひそめられ、用はないという感じで、そっぽを向かれてしまう。

 こんなことでへこたれていたら営業なんてやっていられない。

 迷惑にならない程度に話していると、「後で考えるからチラシ置いておいて」と作業台の上を顎で示される。私は「よろしくお願いします」と頭を下げて、お店を後にする。

 悔しさやら恥ずかしさやら反省やらいろんな感情がこみ上げてくるけれど、その底のほうから、「働いているな」という実感がふつふつ沸き上がってくる。

 ここがダメなら次のお店で......。
 駅の改札をくぐるとちょうど来ていた下り電車に飛び乗った。

 翌朝会社に着くと、冷たくあしらわれたと思った書店さんからFAXが届いていた。
 そこには「5」と注文部数が書きこまれていた。

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