1月28日(火)

- 『(やまいだれ)の歌』
- 西村 賢太
- 新潮社
- 1,620円(税込)

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- 『猪変』
- 本の雑誌社
- 1,728円(税込)

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これまでほとんど「再読」という読書をしてこなかったのだけれど、ここ最近は一度読んで面白かったものを改めて読み直すことが増えている。今日の通勤読書も再読。『疒(やまいだれ)の歌』西村賢太(新潮社)。
初読時も傑作と思ったが、再読してその思いを深める。もし十代のときにこの作品に出会っていたら、椎名誠の『哀愁の街に霧が降るのだ』や村上龍の『69』と並んで青春のバイブルになっていただろう。まるで自分のことを書かれているのではなかろうかというほど男子の恥部をえぐりだされ、持て余すまでに肥大した自己と向き合い、今後の人生に思い悩む。他の小説では絶対味わえないさらけ出しっぷりに心を震わさずにいられない。まさに本書の主人公である貫太が、田中英光の「離魂」を読んで感じた思いと同じ思いを、この『疒(やまいだれ)の歌』に感じるはずだ。
「無論、著者自身の姿をダイレクトに投影した作中主人公の、その文字通りに命がけだった苦闘と、自らの些細な一場の赤っ恥を同列に思えるわけもなかったが、それでもこの私小説家の著作中の一言一句は、そのときの彼の悴けた心に強固な添え木たる用を十全に果たしてくれるものであった」
息子がその年頃になったらそっと机の上に置いておこう。
午前中、遅れていた新刊チラシと注文書作りに勤しむ。
午後は営業。神保町駅へ降りる前にそういえばと思い出し、去年の3月に神保町へ移転されてきた農文協が運営する本屋さん「農文書センター」を初訪問。『猪変』を並べて頂こうと思っての訪問だったのだが、すでにお店の平台では猟にまつわる本の大々的なフェアが開催されており、狩猟専門誌「けもの道」もバックナンバー含めずらりと並んでいた。さすが。しばし棚を徘徊したい思いを押しとどめ、営業。フェアコーナに混ぜて頂けることに。うれしい。
フットボールチャンネルに原稿が掲載される。




