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8月21日(月)『古典名作本の雑誌』見本出しの日

 3日前に読み終えた柚月裕子の最新作『盤上の向日葵』(中央公論新社)の余韻に浸る、というか魂をもっていかれたまま出社す。登場人物が心に住みついてしまったようだ。

 8時半出社。事務の浜田は夏休み。机を拭き、コーヒーを淹れ、簡単なデスクワークを済ませたのち、8月の新刊『古典名作本の雑誌』の見本を持って、取次店さん廻り。

 日頃は20日あたりから仕入窓口に行列ができ、希望搬入日に「×」印が並ぶものの、今月は24日のみ「×」で、窓口も誰も並んでおらず、一番乗り。

 いつぞや地方小の川上さんが記されていた文章を思いだす。

「最も少ない日の新刊点数は132点、70万冊、最大日は335点、250万冊と約3.5倍で、少ない日は午後4時に作業終了なのに、多い日は夜22時以降も作業だといいます。」(「地方・小出版流通センター通信」No.1389より)

 それと合わせて「ほんのひきだし」で日販の古幡さんがデータとともに明示した「新刊発売日の見直しは、売上アップの鍵となるか?」の文章も頭をよぎる。

 見本出しは順調に終わり、一旦帰社すると──それにしても見本出し、かつてはほぼ一日仕事だったのに、今では半日、しかも意外と早い時間で済んでしまうのは楽だけれど淋しい──東京駅のM書店さんから背表紙を特集した「本の雑誌」9月号の追加注文が届く。早速、直納。担当のTさんとしばしお話。

 会社に戻ると校正・校閲の鴎来堂兼かもめブックスの柳下さんが、編集の高野と打ち合わせ中だったので、混じらせてもらう。柳下さんは、今、一番刺激を受ける人のひとり。

 助っ人アルバイト学生がテープ起こしで手一杯のようなので、資料打ち込みの単純作業を自分でする。打ち込んでいると頭に入って来るのがわかる。やはり許される限り仕事はすべて自分でやったほうがいい。

 本日はランニングデーなので、残業はせず18時に終業。帰宅後、8キロラン。買い替えたアシックスのランニングシューズがすこぶる調子いい。

 宇都宮徹壱『J2&J3フットボール漫遊記』(東邦出版)を再読しながら就寝。

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