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10月8日(月・祝)

  • たてがみを捨てたライオンたち (単行本)
  • 『たてがみを捨てたライオンたち (単行本)』
    白岩 玄
    集英社
    1,728円(税込)
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 昨夜ベッドに入り、タイトルとカバーに惹かれて購入していただけで特に期待もせずに読み始めた白岩玄『たてがみを捨てたライオンたち』(集英社)があまりにおもしろく、結局本を閉じることができず朝までかけて一気に読んでしまった。眠いけど、幸せ。読書の醍醐味。三連休でよかった。

 子どもができてイクメンと呼ばれるような日々を送っているにも関わらず仕事ではぱっとせず悶々としている直樹、数年前に離婚したものの広告代理店勤務でお金にも女性にも困ることもないのになぜか物足りなさを感じている慎一、コンプレックスの塊でまったくモテずにアイドルオタクとなった幸太郎の三人の男性が、それぞれの男女関係から自分を見つめ直す小説なのだけど、この十数年、自分の中にあったモヤモヤした想いが、すべてこの小説の中に描かれているのであった。

 父性や父権が崩壊し、村上龍が「すべての男は消耗品である」と言ってから30年が経ち、その間にまさにたてがみを失ってしまった男たちは、現代においてどう生きていけばいいのか。脇役に至るまでのそれぞれの登場人物がしっかり描かれており、またユーモアと感動のバランスも完璧。年末ベストに必ず入ってくるであろう傑作だ。

 昨日の不調は嘘のように消え去り、朝ラン15キロ。
 シャワーを浴びて、DAZNでマンチェスター・シティー対リバプールを観る。PKスポットにマフレズが立った時に「なんでお前が!」と叫んでしまったが、ボールは大きく枠を越えて消えていく。無念。

 昼は子どもたちにはラーメンとチャーハンを作り、自分はきしめんを茹でる。

 午後は某広報誌に頼まれた原稿を書いた後、DAZNでチェルシー対サウサンプトンを観る。アザールのステップを真似しにボールを持って空き地へ行く。当然できず。

 日暮れ時に近所のツタヤへ。雑誌があって、コミックがあって、文庫があって、ガイドがあって、単行本があって、そんな普通の本屋さんが近所にあることを幸せに思う。

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