『果てしのない本の話』

著者:岡本仁

定価1,620円(税込)

2015年1月20日搬入

読書は旅だ。

 

 吉田健一、ホンマタカシ、庄司薫、谷川俊太郎、川勝正幸、ヴィム・ヴェンダース、デヴィッド・ホックニー、平野太呂......。

 本書は、2000年代、マガジンハウスの雑誌「relax」編集長として一世を風靡、その後も「ku:nel」「Casa BRUTUS」を舞台に活躍、また『今日の買い物。』『ぼくの鹿児島案内』等の著書ももつ編集者・岡本仁氏の読書エッセイ集です。

 片岡義男『ロンサム・カウボーイ』から始まり、画家・猪熊弦一郎の回想録や、二十世紀を代表するデザイナーであるイームズ、柳宗理らの作品集へ。本から本へと連想形式で自在につながっていく文章は、辣腕編集者ならではの編集感覚と遊び心にあふれた独自のスタイルで、これまでにない読み心地です。デザイン書、青春小説、写真集、食の本等々、次々に登場するあの本この本が新たな魅力をもって迫ってきます。

 本の内容紹介にとどまらず、その本と出会ったときの記憶が語られるのも、もうひとつの大きな魅力(ロサンゼルスのイームズ邸を訪ねた思い出と『イームズ・ デザイン』、「ユリイカ」の谷川俊太郎特集と「relax」サンフランシスコ特集で出会った日本人タクシー運転手、「同志」だった編集者・川勝正幸への思い)。冒頭に登場した『ロンサム・カウボーイ』が再度登場するラストまで、名ガイドによる見事な「本の旅」が展開されていきます。

 文中には「HUgE」連載時に掲載された人気イラストレーターのりたけのイラストも再録。また巻末には、2012年に250部限定で松浦弥太郎氏と共作した小冊子「8MILES OF BOOKS/古本八哩」を特別収録!新たなスタイルによる「本の本」の誕生です。

■ 目 次 ■

第一話 ロデオの恋人 10

第二話 さびしきカウボーイ 14

第三話 画家のカチナドール 18

第四話 イームズの友だち 22

第五話 五つの玉子を包む 26

第六話 コーヒーと葡萄とプラム 30

第七話 グッド・グリーフ 34

第八話 シエラネヴァダ 38

第九話 アンチ クライマックス 42

第十話 いちばん似合う写真 46

第十一話 本に呑まれた頭 50

第十二話 二車線の道路 54

第十三話 ミスター・フリーダム 58

第十四話 黙示録ナウ 62

第十五話 芸術と椅子と犬 66

第十六話 水のないプール 70

第十七話 地図ができるまで 74

第十八話 ヴィレッジ逍遥 78

第十九話 それぞれのフィールド 82

第二十話 アトリエの静物 86

第二十一話 彼か彼女か 90

第二十二話 種を蒔く人 94

第二十三話 キャラメル・ママ 98

第二十四話 小林のワーグナー 102

第二十五話 ふたつの革命 106

第二十六話 古典の衝撃 110

第二十七話 LAとオリンピック 114

第二十八話 ヤナイハラの肖像 118

第二十九話 星と嵐とチェロ 122

第三十話 誕生の日と死者の日 126

第三十一話 哀れなカフェの物語 130

第三十二話 スマイルフード 134

第三十三話 マーファにて 138

第三十四話 ヨセミテから 142

第三十五話 聴く、観る、触る 146

第三十六話 布の使い道 150

第三十七話 時代に愛された建築家 154

第三十八話 用のない美 158

第三十九話 白い四角という緑の立体 162

第四十話 サウダージの正体 166

後書き代わりの第四十一話 何処でもない何処かへ続く道 170

古本八哩(松浦弥太郎) 177

渋谷のおじさん/なぜ、なに、なんだろう。/青山のSAL PARADISE /それだけの出来事/空想書店/美しいとはなにか/女性が一番きれいなとき/今日のこと

8MILES OF BOOKS(岡本仁) 208  

待ち人は永遠に来ない/月面軟着陸の日/三条へ行かなくちゃ/草に埋もれて寝たのです/摩天楼の衣擦れが/ニューヨークの奇跡/三原橋の書店の和服の女/今日のこと

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