米・ボーダーズ、200店舗リストラで再建へ

文=新文化編集部

アメリカの大手書店チェーンであるボーダーズ(Borders)が2月16日、ニューヨークで日本の民事再生に近いチャプターイレブン(米連邦破産法11 条)を申請した。同社はバーンズ・アンド・ノーブル(Barns&Noble)とともに、アメリカの大手書店チェーンとして一時全米で2000店近くを展開していたが、アマゾンなどのオンラインショップの隆盛に加え、電子ブックの市場への浸透などが影響し、ここ数年売上げが激減していた。負債総額は、約 1290億円(1ドル=100円換算)。

今後、現存する650店舗のうち200店舗を閉鎖し、1万9500人の従業員の多くもリストラする。ボーダーズは、すでにGEキャピタルなどから当面の運営資金である約505億円の調達を終えており、残された店舗と、オンラインショップ部門、そして電子ブック部門で再生を目指してゆくが、書店ビジネスが電子ブックなどに席巻されている現状での再建は険しい。(賀川洋)

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