『闇に香る嘘』(講談社文庫)、「ダブルカバー」で実売急増

文=新文化編集部

7月上旬から、タイトルだけを記した「ダブルカバー」を巻いて仕掛け販売したところ、顕著な実売が出ている。紀伊國屋書店新宿本店では施策開始後、売上げが約20倍に伸長。ジュンク堂書店池袋本店は4週間で80冊を販売し、初回搬入分がほぼ完売した。三省堂書店神保町本店は「『闇』体験BOX」を製作し、箱に手を入れて同文庫を取る仕掛けも施した。

『闇に香る嘘』は、第60回「江戸川乱歩賞」を受賞した下村敦史氏のデビュー作。2016年8月に文庫化され5万部(6刷)に到達したところで、「ミステリーファン以外にも広げたい」と書店の文庫担当者と企画。「闇」というタイトルと、盲目の主人公が謎を解き明かすというストーリーにかけて、カバーを黒に統一。拡材パネルのキャッチコピーには、あえて内容には一切触れずに「この作品の"逆転"はホンモノです。」と記した。

現在約100書店で展開中。講談社は仕掛け後に『闇に香る嘘』を2万部重版した。

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紀伊國屋書店新宿本店での展開


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三省堂書店神保町本店に設置された「『闇』体験BOX」

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