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石井 千湖の<<書評>>
鉄鼠の檻
【講談社文庫 】
京極夏彦
本体 1295円
2001/9
ISBN-4062732475
評価:A
課題図書の包みを開けたときにびっくりした。なんか文庫とは思えない異様な厚さ。電車じゃ読めない。見かけもすごいのだが中身もすごい。仏教を元ネタにここまで面白い話が作れるなんて。とても不思議で想像力をかきたてられる「十牛図」や禅の考案が物語のなかでうまく使われている。キリスト教より仏教のほうが馴染みがあるせいかもしれないが、エーコの『薔薇の名前』よりも蘊蓄がわかりやすい。寺院という異界、不可思議な見立て殺人、前代未聞の動機とミステリーとしての読みごたえもじゅうぶん。ものすごくとんでもない本だけど私の京極夏彦ベスト1はこれだ。
『Shall we ダンス?』アメリカを行く
【文春文庫】
周防正行
本体 638円
2001/9
ISBN-416765606X
評価:B
何より周防監督の「わかるように伝える」ことへのこだわりに感銘を受けた。こむずかしくて眠い芸術映画より断然理屈抜きに楽しめるほうが好きなので。日本映画は駄目だというひとも多いけれど、業界の体質にも問題があるのだろう。たとえアメリカで映画がヒットしたとしても監督には何の権利もなく、お金も入らないなんて初めて知った。監督自らプロモーションして、アメリカで日本映画最大の観客動員数を記録しても、手に入るのは名誉だけ。それなのにまずい料理とアメリカの配給会社の目茶苦茶な要求にもめげずに辛抱強く交渉していく姿勢がいい。ものをつくってそれで終わりだったらただの趣味。きちんと自分の作品を売ってこそプロだと思った。
笑うふたり
【中央公論新社】
高田文夫
本体 667円
2001/9
ISBN-4122038928
評価:B
最近「江戸前の笑い」にすごく興味があって、寄席に行ったり落語の本を読んだりしている。古典落語が特に面白くてはまりそうな予感。そんなときに読んだので、豪華なメンツが嬉しかった。特に伊東四朗とイッセー尾形がよかった。伊東四朗は会話のテンポが楽しいし、イッセー尾形は不思議な人だ。ああ一度でいいから生で観たいなあ。全体的に感じたのは、芸人には孤独な人が多いのではないかということ。客観的でクールな知性と世間の規範から逸脱するような個性の両方が必要だからかも。お笑いは吉本(好きだけど)だけじゃないということがよくわかる本。
老人力
【ちくま文庫】
赤瀬川源平
本体 680円
2001/9
ISBN-4480036717
評価:A
飄々とした人間になりたいと常々思っているのだがなかなかままならない。まず「なりたい」と言っている時点で駄目なのだが。赤瀬川原平がうらやましい。老人力とはぼーっと生きていても達せない境地ではないか。そもそも「老い」を肯定的にとらえる発想というのが常人にはなかなかでてこない。赤瀬川原平は超芸術トマソンを見てもわかるとおり、自由自在の視点を持っている。千円札を模写するのも、路上の何気ないものをアートとしてとらえるのも、ありきたりの方向からものごとを見ないからできることだ。だからこの本を他の老人エッセイと一緒にしてはいけない。枯れたふりしてけっこう過激なことも言っているし、挿みこまれた写真とコメントも必見。特に「デジタルで流れる優雅な気持」という写真が私は好きだ。
24時間
【講談社文庫】
グレッグ・アイルズ
本体 1086円
2001/9
ISBN-4062732440
評価:C
一気読みできて面白かったのだけれど、陳腐な感じがした。アクションは派手だし、誘拐計画はよく考えられているし、幼い娘を誘拐された夫婦の葛藤もなかなか読ませるのだ。ただ映画にしやすそうだな、と思うと醒めた気分になってしまう。犯人グループの類型的な造形のせいかもしれない。解説に案の定映画化されることが書いてあって、配役も決まっているようだ。シェリル役のコートニー・ラヴなんてそのまんますぎて笑ってしまった。ひとつ読んでいて気に入ったのは母親のカレンの度胸。望まない妊娠で医者になる夢を絶たれても、娘の命を助けるためならなんでもする。ただし、自分の尊厳は守りぬくという意志の強さがいい。
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