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操上 恭子の<<書評>>
愛なんか
【幻冬舎文庫】
唯川恵
本体 495円
2002/4
ISBN-4344402367
評価:C
いつも佐藤正午をけなしている私に、この作品をほめる資格はないのかもしれない。佐藤正午の作品が「男の身勝手」を描いた物なら、この『愛なんか』は「女の身勝手」そのものだから。それは、私もやっぱり女だからということなのかもしれない。だからといって、この本におさめられた短編のどれかに、特に共感したとか感動したということではない。私は、恋愛にはかなり疎い方だし、恋愛小説も苦手なのだ。ただ、たまにはこんな風に女の側の視点だけから描いた、我がままな恋愛小説があってもいいかな、とは思う。
ブラックアウト
【新潮文庫】
ジョン・J・ナンス
本体 各705円
2002/5
ISBN-4102047166
ISBN-4102047174
評価:B+
ちょうどこの本を読んでいる時に、台湾海峡上空で中華航空機が空中分解した。航空パニック物がおもしろいのは、それがいつ自分の身に起こっても不思議がない気がするからだろう。さて、表紙や帯を見ると、本書はいかにもそういった航空パニックもののようだが、実はそれは一部でしかない。全体としては、陰謀あり、アクションあり、謎解きあり、ロマンスありの大冒険活劇だ。主人公のキャットは美人で、頭もよく、有能で、飛行機の操縦もできる。その上、父親の人脈まである。それこそ頼りになるヒーロー(?)タイプ。作中でジェームズ・ボンドになぞらえられる場面があるが、まさにそんな感じだ。いつまでも彼女の活躍を眺めていたいという気になる。上下巻800ページの長さがまったく苦にならない勢いがあるが、最後にきて少し急ぎ過ぎた感があるのが残念。また、悪役側のキャラクターが魅力に乏しいのも不満ではある。
囁く谺
【創元推理文庫】
ミネット・ウォルターズ
本体 1100円
2002/4
ISBN-4488187056
評価:B-
「高級住宅街のガレージでホームレスが餓死」という発端はとてもキャッチーで興味をひかれる。だが話は複雑だ。言及される過去のいくつかの失踪事件のうち、誰がどこに関係しているのか。時間の流れはどう繋がっているのか。ちょっと油断すると訳がわからなくなる。複雑なパズルのようだ。主人公マイケルを始め、彼をとりまくバリー、テリー、ローレンスといった登場人物たちは皆弱くて、それぞれに問題を抱えている。そんな彼らが関係性を作り上げていく過程は興味深く、それがいかにもイギリス的な、ロンドン的な混沌の中へ収斂していく様は、それだけで充分物語になる。そんな生きている登場人物たちと、過去の謎の中のパズルのピースでしかなくなった登場人物たちの対比が鮮やかで面白い。
神の街の殺人
【文春文庫】
トマス・H.クック
本体 638円
2002/4
ISBN-4167527995
評価:D
アメリカのユタ州はモルモン教で有名だが、中でもソルトレークはその中心地。町のほとんどがモルモン教徒で、酒も煙草もやらず、お茶もコーヒーものまず、厳しい戒律を守り、堅苦しく真面目に暮らしている。家の中も町の中も清潔で、はめをはずすこともない。そんな所に、いったい誰が好き好んで住みたいと思うだろう。しかも、ニューヨークから移住して、まわりにイラつきながら10年間も居着くなんて。と、最初から共感が持てなかった。犯人像も動機も新味がないし先が読めてしまう。読む所があるとすれば、10年前の事件と折り合いをつけていこうとするトムの心の動きだろうが、それも過去に何があったのかと好奇心をそそられる程度だ。ベストセラー作家の過去の作品が、必ずしもおもしろいとは限らないの一例ではないだろうか。
グランド・アヴェニュー
【文春文庫】
ジョイ・フィールディング
本体 771円
2002/4
ISBN-4167661012
評価:B
この作品の素晴らしさは「章前」と題されたプロローグにある。なぜプロローグではなく「章前」としたかは不明だが。4人の主人公、クリス、バーバラ、スーザン、ヴィッキのうちの誰かがこの「章前」の語り手だ。最後にひとり残ったというこの語り手は誰なのか、残虐に殺害されたのは誰なのか。一人は結局、友人なんかではなかったと書いてあるがそれは誰のことなのか、どんな裏切りがあったのか。4人の幼児の中で怪物を奥に潜ませているのは誰か。これらの疑問をこの「章前」で物の見事に植え付けられて、気になって気になって仕方がない。本文の方は、女性の日常生活を書いているので前半に少々だるい部分もあったが、この疑問にひきずられて一気に最後まで読んでしまった。そして、読んだ甲斐はあったと思う。4つも全く異なる個性が、それぞれに活き活きと魅力的で、とても楽しい一時だった。
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