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石崎 由里子の<<書評>>
最後の息子
【文春文庫】
吉田修一
本体 505円
2002/8
ISBN-4167665018
評価:A
主人公のぼくと、恋人のオカマ閻魔ちゃんとの同棲生活を、互いにハンディカムで写しとっていった日常を編集したビデオ。その映像はちょっと手ブレしていて、ときどき急に意味も無く何もない床が映ったり、関係ないものが映ったりする、そんなライブ感のある、ごく個人的なフィルムを見ている感じが、そのまま文章化されているのがすごい。小説はさながら、ビデオのナレーションのよう。
だけど一番笑えたのは、フィルムに映っていない、ドラマみたいなド派手な喧嘩シーン。恋人に求められている役割を演じること、ある種プレイとしての喧嘩も、いつかは興奮した出来事として二人の想い出となって残る、そんなロマンティシズムもあるんだろうな、と感じた。
閻魔ちゃんとぼくとの暮らしは、愛なのか、なんなのか。それがラストに、実に東京っぽく描かれている感じがした。
活字狂想曲
【幻冬舎文庫】
倉阪鬼一郎
本体 533円
2002/8
ISBN-4344402634
評価:A
エッセイはよほどのことがない限り読み返さないが、これは笑えた。もう一度かいつまんで読んでもやっぱり笑えた。しかし、再び冷静になって読むと、ためになる。辞書で調べなければわからないような難しい言葉がふんだんに使われているし、印刷業界の舞台裏も描かれていて面白い。
著者は、校正者として勤めた11年間の会社生活を、水槽の中の珍魚を見るような視点で書いている。あくまでも組織の一員としてではなく、一個人が会社というコンクリートの水槽のふちに立って、様子見しているような感じなのだ。それでも、ときに騒動に巻き込まれて、切れていたりする。
どんな人物なのか、実に想像力がかきたてられる著者です。組織にはよさも悪さもあると思うけれど、会社で起きる「つまらないこと」を餌に、優雅な面持ちで知らん振りしてスイスイと泳いでいるような、どんなにおかしくても片口だけ上げて、絶対に声を出して笑わないような、そんな様子など。
次回は、世間という大きな水槽を覗き見した様子を書いてくれることを待ち望んでおります。
週末婚
【幻冬舎文庫】
内館牧子
本体 533円
2002/8
ISBN-434440260X
評価:B
ラストの主人公の言葉には興ざめだが、それ以外は興味深く読むことができた。
人々の暮らし方が多様化して、生活時間帯もさまざまな今。タイトルの『週末婚』は、結婚する、しないではなく、結婚生活にも選択肢があるのだというひとつの提案なのだろう。
おそらく週末婚という言葉を使わなくとも、仕事の都合や、それ以外の理由からすでにこのスタイルをとってきた夫婦はいるだろうし、その方がうまくいっている例もあるのだろう。
本書は、幾通りもの読み方ができるけれど、結婚を、扉の先の別世界のように感じている未婚の者の背中を押してくれるように思えた。
結婚によって、どのように時間を重ね、関係を築いていくか、そのための方法や様式は二人で話し合うしかないし、試行錯誤しながらお互いにとってよりよい<選択をし続けていく>しか方法はないのだろうな、と感じた。
凶気の桜
【新潮文庫】
ヒキタクニオ
本体 552円
2002/9
ISBN-4101358311
評価:B
渋谷、ナショナリスト、筋者の世界。
自分にとって、とんと興味のない世界にもかかわらず、きちんと凶気の世界に誘導されていった。共感もできないし、価値観も違うけれど、若くて荒っぽくて、未成熟な登場人物の魅力が、興味のない者をも引き付ける磁力となったのだろう。
渋谷の街は、とくに週末の夜は人があふれていて、土地柄と集まってくる人のパワーが互いに煽り煽られて、独特の雰囲気を醸し出している。パワーに圧されたものはすごすご退散するしかないような、そんな排他的な感じすらする。その中で生きる人々を描いたこの物語、映画化されるのがわかるような、派手さとスピード感のあるストーリーだった。
あんな上司は死ねばいい
【ヴィレッジブックス】
ジェイソン・スター
本体 700円
2002/8
ISBN-4789719014
評価:C
大手広告代理店を失職して、テレマーケターの仕事をしている主人公、ビル。プライドが高くて、口がうまくて、かっこ悪いのが大嫌い。
会社で都度起こる揉め事には、さしたる思慮もなく、その場しのぎで行動するから雪だるま式に問題がふくらんでいく。
降りかかってくる問題の多くは、実は往々にして自らが蒔いた種だったりすることが多いのだ、ということを言いたいのではないかと思うが、どうにも感情移入できない人物の設定だった。
楽しめたのは、ブルックリンで育ったニューヨーカーの著者、というだけあって、主人公と恋人の部屋での様子や生活様式、出てくる食べ物、テレビ番組などからニューヨークの暮らしぶりがよく伝わってきたことだろうか。
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