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内山 沙貴の<<書評>>
最後の息子
【文春文庫】
吉田修一
本体 505円
2002/8
ISBN-4167665018
評価:C
本書の内に収められた3つの中編小説のうち「最後の息子」はすえた黄色のわら半紙を思い出させる。古い記憶に一本の髪の毛とホコリが積もり、実体はよく分からない。2作目の「破片」は物置に放置された箱の中の宝物の記憶。開けると同時に暴力と破壊の思い出が漂い、やっぱりよく分からない感じ。でも少しだけ虚しさと郷愁が香っていた。最後の作品「Water」は3作品中唯一よく分からなくない作品で、朝の木漏れ日、プールの水面に反射した光、膨張した夕日といった自分一人の美しい記憶が封印されている。いつか崩れる友情関係、誰もが自分のことしか考えられない時代の危うさ。どの作品にも、美しくない記憶が美化される前に真空パックで閉じ込めてある。ページは開かれ、その時初めて時は動き出す。不穏で穏やかな作品集であった。
絶対音感
【小学館文庫】
最相葉月
本体 657円
2002/8
ISBN-4094030662
評価:C
本書は我々の現実から少し浮き上がって、さまざまな非現実的で特別な現実へといざなってくれる。「絶対音感」という言葉とその能力をめぐる事情を私は本書で初めて知った。そして“特別”はやっぱり難点が多いものだと改めて思った。天才に憧れて自らの才能を知ることはいいけれど、人より優位にあると感じて才能に溺れていては天才にはなれない。読み始めは快調だったが文章が説明に入ると少し減速し、でも後半の本題から少しずれたあたりでまたスピードを取り戻し、巣立つひなのような自然の摂理を感じさせながら幕を閉じた。押し付けがましくない、よくできたノンフィクションであった。
凶気の桜
【新潮文庫】
ヒキタクニオ
本体 552円
2002/9
ISBN-4101358311
評価:B
ネオ・トージョーの少年たちは、社会に怒り、力を振るった。彼らの標的は、ムダなモノの消費と生産を増殖するぼうふらのように繰り返し、都合の良い幻想にたかるハエのような人の群れだった。理想から現実に立たされたとき、正義は金に、駆け引きに汚され、裂かれる。直進するだけであった時の流れが一点に向かって収束する。見えない所でストーリィは刻まれ、怒りは高まり、複雑になる。時は熟れた柿の実のように赤く熟し、すべてがパンと弾けて吹っ飛んだ。舞い落ちる桜の花びらが白石の上に余興を残して美しい。どちらを向いても360度非現実的な感覚の中に、確かに頼れるものを知る。カラフルさとモノクロームの人々と風景画が同居する、異色でハードな小説であった。
風の向くまま
【創元推理文庫】
ジル・チャーチル
本体 740円
2002/8
ISBN-4488275095
評価:A
周囲の目を引く素敵な女性と素敵な男性。とびっきり上品なお洋服だって似合うけれど、吹き荒れる嵐の中だって食い繋いで生きてみせる。そんな2人の兄妹が、迷い込んだのは森の豪邸。うわさ好きな田舎の町で、愉快で上品でしたたかな2人が立ち向かう、怖くて野蛮な殺人事件。どこにでもありそうな推理小説のストーリィだけれど、赤ワインを光に透かした美しさと木々の濃厚な香りと、ジョークに飾られた素敵な感覚が新鮮である。最近読んだ本の内容が色あせてしまうくらいこの小説を私は気に入ってしまった。詳しい内容は話せないけれども、とにかくおもしろい本であった。
あんな上司は死ねばいい
【ヴィレッジブックス】
ジェイソン・スター
本体 700円
2002/8
ISBN-4789719014
評価:D
たとえば隣人が殺人鬼。毎朝見かけて何気なく挨拶する隣人が殺人鬼だとしたら、どうでしょう。気味悪い?バカを言うな?でもそれが日常に潜むとびっきりの日常だとしたら。あなたはその事実に驚愕し、面倒に巻き込まれたことに嫌悪を催し、故人を偲んで泣き叫びカーテンを引きちぎりタンスのバリケードを築きながら隣人の家の窓ガラスめがけてリンゴや消火器や粗大ゴミなどを投げ捨てるのでしょうか。それはいけません。そこまでやったら犯罪です。でも何もしなければ貴方の心は不穏と恐怖に襲われる。じゃあどうします?この本はそんな「プレ隣人は殺人鬼」を体験させてくれます。主人公にべったりな感触と、どんどん展開して止められないストーリィに、貴方は不快感を覚えるかもしれない。それは貴方の感覚しだい。さあ、読まれます?
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