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ドラマ・シティ
ジョージ・P・ペレケーノス (著)
【ハヤカワ文庫HM】
税込882円
2006年8月
ISBN-4151706615
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
久々湊 恵美
評価:★★★☆☆
とても淡々とした文章で、それがとても印象的。
主人公ロレンゾは元麻薬売人で、現在は仮釈放の身で更正動物を虐待監視官として働いている。
仕事にプライドを持ち、虐待している飼い主に厳しく根気強く注意を促していきます。
昔の悪事や仲間達からもすっぱりと縁を切っていて、日々の仕事をこなしていく、陰のある男って感じです。
恋愛エピソードも盛り込まれているのですが、不器用な感じでなかなか進行せず、それもまたいいんだよなあ。
高倉健さんみたいな感じですかね。(あくまで、私のイメージなんだけど)
もう一人の登場人物、仮釈放監察官のレイチェルは、ロレンゾの更正生活を気遣いながらも自分自身の心の闇に飲み込まれアルコールと性の依存症から抜け出せない。
一見完璧に見える人物達の、一歩踏み込めば見えてくる暗さが魅力的。
細かく書かれた心理描写や丁寧な物語の運び具合などが効いています。
後半、麻薬の売人達が次々と動き出してく件やそれに対するロレンゾの冷静な対応が、非常にカッコイイ!
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松井 ゆかり
評価:★★★☆☆
ところどころ8月の課題図書「魂よ眠れ」を読んだときの既視感が生まれるが(血で血を洗うギャングの抗争、いきがるだけで中身のない若者と口数は少ないが聡明で上の人間から見込まれる若者との対比、ギャングの中に共存する、邪魔者を容赦なく切り捨てる非情さと母親への心からの愛情などなど)、一度は犯罪に手を染めてしまった人間が更生しようと努力する姿に感動を覚える。きっと筆者ペレケーノスは人間の意志の力というものを強く信じているのだろう。今さら指摘するまでもなくアメリカの貧困層は暴力や犯罪と密接に結びついているとされるわけだが、そこから抜け出すことはまったくの不可能ではないのだと、これからも筆者は訴え続けていくに違いない。
ところで水を差すようで申し訳ないが、裏表紙の「仮釈放監察官がギャングに撃たれ」とあるのは「刺され」の誤りではないでしょうか。
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西谷 昌子
評価:★★★★☆
かつて麻薬をやって逮捕された男が、淡々と動物虐待監視官を生業にしている。愛犬ジャスミンと共に生活しながら。ギャングの抗争にはもう関わっていないが、しょっちゅう声をかけてくる仲間がいるため全く無関係でもおられず、距離を置いてつきあっている。
この著者の目線はひどくあたたかい。罪がある者も、簡単に人を殺せてしまう人間も、またまっとうな職に就きながら罪におぼれる人間も、ひとしく細かい感情を描き、「人」として描いている。苦しんでいる人間の気持ちを真っ向から描いている。それもヒューマニズムを前面に出さないやり方で、読者にある感情を押し付けることがない。だから、読後はとても静かな気持ちになる。同じ人間として、登場人物たちにエールを送りたい気持ちにさせられるのだ。
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島村 真理
評価:★★★☆☆
人種が混在するワシントンDCの下町。犯罪が渦巻く街で、子ども達の未来はそこにしかない。身を置く環境の選択の有無がないのは、虐待される犬たちと同じ。ロレンゾは不幸な犬たちを救い、彼自身も仮釈放監督官のレイチェルに、祖母に、職場の仲間に救われていく。
人も犬も、暴力が支配する世界から抜け出すために、サイクルを断ち切るためには、誰かの手を借りるしかない。けれど、それも結局彼らの心がけということにも気づかされる。度重なる虐待から人間不信となり、最後まで人を信じなかったリンカーンが処分されてしまったように。救いの手が蜘蛛の糸のように垂れ下がってくる。それをつかむかどうかはやっぱり自分次第なのだ。
現状から抜け出せないギャングたちと、再生の道を歩みだそうとする人たちのせつない人間模様が読むほどにせまってくる。
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水野 裕明
評価:★★★☆☆
7月の課題図書であった「魂よ眠れ」と同じ作者による同じワシントンDCを舞台とした、同じようなストリートギャングの世界と生態、そして警察関係者の日々を描いた作品。出所後、動物虐待監視官として働くロレンゾと仮釈放監察官の日々の活動と日常生活、ワシントンDCの情景やギャングの抗争を淡々と描きながら、ラストに近づくとストリートギャングの1人が対立するグループのメンバーを射殺したことから物語は急転。仮釈放監察官も巻き添えでナイフで刺され、ロレンゾはその復讐に立ち上がろうとするが、結局は元の暴力的な世界に戻ることはなく動物虐待監視官としての生活が繰り返されてゆく……。構成も登場人物も「魂よ眠れ」とよく似ていて、ちょっと違うのは主人公が黒人探偵か動物虐待監視官ということぐらい、と言う読後感であった。ペレケーノスのファンで、彼の作品世界やワシントンDCのギャングの物語が大好きと言う読者には、同じテイスト同じ舞台同じ雰囲気で、安心して読め裏切られることはないだろうと思った。
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