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佐藤 正午(著)
【角川書店】
定価1800円(税込)
2007年1月
ISBN-9784048737258
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
小松 むつみ
評価:★★★★★
クールなタイトルからは思いもよらない、密度の濃い作品。ゆっくり、じっくりと読みすすめることとなった。まったくタイプの異なった二人の中年男――2度の離婚後、ネットで知り合った女たちと気ままな逢瀬を繰り返す作家と、結婚生活に倦むサラリーマン。そして「記憶」にまつわる不思議な力を持ったひとりの女性。
二人の男性の視点から交互に語られ、2編の小説を融合したかのようなつくりになっているが、実は少しひいてみると、作家の語りだ。恋愛小説でもないし、ミステリーでも、SFでもない。あらゆる要素を内包し、カテゴライズを拒否する。
心に残る作品には、私はいつもその小説独特の空気を感じる。読んでいる間は、その作品の空気を吸っている。そして、「5」にもその空気を感じた。ぐいぐいと引っ張られるようだとは、よく言うが、これは、ズルズルじわじわ、引きずり込まれるといった具合であった。久々に読み終わりたくないと、感じさせてくれた作品である。太鼓判!
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川畑 詩子
評価:★★★★
リゾートホテルから始まった一見ありがちな物語なのに、くせものだ。視点がおかれるのは二人の男。かたや、まっさらな対象としか関係できない身勝手な中志郎。かたや自虐的で悪ふざけ的行状が目立つ作家。視点が作家に移ってからストーリーはどんどん思いがけない方向に流れる。
この人は常に複数の女の間を渡り歩き、文字通り女を切らさない。夕方女Aと別れて、その足でまた別の女Bを携帯メールで呼び出す行動が傑作だ。そのくせ人の言葉遣いには厳しいし何かと難癖をつけてくる。「軽薄でしかも気むずかしいセンセイ」と皮肉なまなざしを注いでいたのだが、最後の最後でその印象は変わる。さらに、「愛した記憶と人を愛し続けることとは違う」的な主張に落とし込むのかと思ったらこれもそう簡単にはいかない。記憶は共有が可能なのか、人と人とは何によって結びつくことができるのか、そんなことを読後ぼんやり思う。
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神田 宏
評価:★★★★
「いいんだよ、別に普通でも普通じゃなくても。旦那さんが陸上自衛隊の幹部でも、娘がピースボートに乗っていても。君と僕とでたまにメールをやりとりして、ゆうべみたいにおたがいの時間が空いたときにたまに会う」と出会い系サイトで人妻相手にお手軽な性交にうつつをぬかす作家。その姿に違和感を持ちながらも、渋谷のホテルで不思議な力を持った女性と手と手を合わせるときに、起こる時間と記憶を巡る不思議な現象。その不思議な力を持った女性の力で再生される倦怠期の夫婦の関係と、それに呼応するかのように徐々に過去の筆禍事件のから逃れられないかのように再び堕ちてゆく作家。墜落と再生が揺れ動く物語は、淡々と語られるその語り口と相まって嫌いではない。ホテルの一室で合わさった手からほとばしる不思議なオレンジの光は、現在に蔓延する怪しげなオカルティズムを超え、再生への後光と成り得るのか? 気だるい倦怠に押し包まれた都会の片隅に生まれた希望と成り得るのか? 一歩間違うと凡庸なテーマを著者は細い線の上でわずかにバランスを取りながら緊張感を保って描いている。秀作だ。
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福井 雅子
評価:★★★★★
妻への愛情を失って久しい結婚8年目の男が、バリ島で不思議な能力を持つ女と出会い、妻へのかつての愛の記憶が甦る。この不思議な現象と、妻の浮気相手の小説家をめぐる複数の恋愛を軸に、愛情と記憶について描いた恋愛小説。
とろけるような恋愛小説を期待すると肩透かしを食わされる。「冷めないスープはないように、愛もいつか必ず冷めるもの」と言い切る著者がここで描こうとしたものは、愛情と記憶の関係についてだ。「愛を思い出す」ことと「愛する」ことは果たして違うのか? 五百ページを費やしてこのテーマに挑んだ渾身の長編は、読者にページをめくる手を休ませることなく最後まで一気に読ませる。文章がまた、いい。爛れた情事の場面を書いてもなお、どこか格調が高い、深みのある文章なのだが、特に女性の顔の表情に関する描写は、ため息が出るほど上手い。一瞬の無表情をいくつも描き分ける表現に痺れた。「著者会心の最高傑作」の帯に嘘はない。
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磯部 智子
評価:★★★★
最後まで読み通して愕然……大人の「愛」はそれぞれ歪で、それを軌道修正する別の視点がないまま進行する。ヘンな男の妙な話だと思いながら、ぐいぐい読ませる面白さもある。小説家の「僕」、二度の離婚歴があり今も複数の女性たちと関係を持っているが、このけち臭い男は女たちに何一つ与えず性交のみを行い苗字で呼び捨てにし、聞いても解らず笑えないジョークを飛ばし、本業の執筆においては度々筆禍を招くと言う好ましからぬ属性を与えられている。その彼が関係をもった一人の人妻の夫婦再生、愛の記憶のよみがえりが対照的なもう一方の骨子となるのだが、これまた狐につままれたような超能力的な展開をみせ、人生の岐路における運命と言うべき選択の絶対性に疑問を投げかける。更にはもうひとつの人生の実現も指し示されるのだが……作家の意図はどうあれ不変の「愛」への無邪気な信奉を様々なアプローチで打ち砕き、見切りをつけようが追い求めようが「愛」に振り回され成熟することのない人間の姿が鮮明になる皮肉にすっかりしてやられた気がした。
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林 あゆ美
評価:★★★★★
数字の「ご」一文字がタイトル。タイトルはいさぎよく、本のつくりもかっこいい。やわらかい手触りの黒紙に白とベージュがかかった数字の5が大きく描かれている表紙。でもって、何の話なのか皆目見当もつかない。せっかくなので、まっさらな状態(書評も読まない、内容あらすじも読まない)で読む。
結婚8年目を記念して夫婦で海外旅行することになるふたり。夫婦でいるにはいささか問題を抱えていて、それが解消されるきっかけになればと妻の姉がお膳立てしてくれたもので、夫側はちっとも乗り気ではなかった。けれど、ちゃんと旅先で奇跡が起こる。そうか、こういうのも奇跡か。視点がくいくいっと変わるので、最初はついていくのにとまどった。だんだん辻褄が読めてくると、小説家にがぜん興味がわいてきた。この人はしあわせになれるのだろうか。奇跡が起こるのだろうか。そうして「5」の意味もわかってすっきりする。おもしろかった、すごくすごく。
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