のどの奥まで「ア゛ーーー」とやるとインフルエンザにかからない?~『新型インフルエンザ救急ブック 』

新型インフルエンザ救急ブック (アスキー新書)
『新型インフルエンザ救急ブック (アスキー新書)』
松本哲哉
アスキー・メディアワークス
780円(税込)
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 現在、日本全国で新型インフルエンザにかかった患者の累計は、夏以降1753万人以上に達したことが、国立感染症研究所の定点調査で分かった(1月7日発表)。

 もはやここまで拡大してしまうと、他人事と思う方も少ないだろうが、難しいのはやはり予防の仕方。最近は薬局やスーパーの商品をはじめ、電気店に並ぶ家電製品の中にもインフルエンザ予防に効果があることをうたうものがある。しかし専門家からすると、効果に疑問があるものも多いそうだ。

 例えば「抗菌マスク」について、東京医科大学の松本哲哉教授は、「『抗菌のマスク』なども市販されているが、そもそも細菌とウィルスは全く異なる病原体なので、細菌を防ぐことはできてもウィルスを防げるとは限らない」と指摘。高機能のマスクを長く使うよりも、マスクをこまめに替えて使うことをすすめている。

 また、空気清浄機などに「カビやウィルスなど空気中を漂っている病原体にも効果がある」と宣伝している製品があるが、これについても松本教授は、「正直なところ、どの程度感染予防に効果があるのか断言することは難しい。感染者が自宅にいるような場合なら、そのような機械(空気清浄機)を置いておくこともある程度は意味があるのかもしれないが」と懐疑的。「私なら空気清浄機に過剰な期待をするよりも、こまめに窓を開けて喚起を心がける」と述べている。

 松本教授によれば、結局のところ有効なのは、やはり昔ながらの「手洗い」と「うがい」。手洗いなら「できれば30秒。短くても15秒はかけて洗う」、うがいなら「のどの奥まで届くように。天井が見えるように上を向いて、のどの奥まで洗い流す感覚で『ア゛ーーー』とやる」のが良いそうだ。

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