勝間和代はコミュニケーション能力が低かった~『勝間・藤巻に聞け!「仕事学のすすめ」』

勝間・藤巻に聞け!「仕事学のすすめ」~自分ブランドで課題克服(NHK出版生活人新書)
『勝間・藤巻に聞け!「仕事学のすすめ」~自分ブランドで課題克服(NHK出版生活人新書)』
勝間和代,藤巻幸夫
日本放送出版協会
735円(税込)
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 「話しが通じない」「言っていることはよく分からない」――。さて、誰のことをいっていると思いますか。ワーキングマザーのための支援組織を立ち上げ、ウォールストリートジャーナル紙の「世界の最も注目すべき50人」にも選ばれた人。社会人向けの勉強方や課題克服法をまとめたビジネス書はベストセラー連発と言えば、そう勝間和代さん。 
 
 勝間さんが外資系コンサルティング会社に転職した時のこと。コンサルティング業務はチームとして動き、顧客や上司に分かりやすく説明することが大事な仕事。しかし、それまで中高大のエスカレーターで大きな新しい環境の変化もなく、さらに転職前はトレーダーという職業だった手前、端末と向き合うことばかりだった勝間さんは、自身のコミュニケーション能力の不足に気づきます。冒頭のようなクレームが社内外から殺到するまでさほど時間はかからず、転職1年目の勝間さんは劣等性だったそうです。

 そんな勝間さんを見かねた人事マネージャーがアドバイスしたのが「社内アンケート」。同僚が自分に感じていることのありのままを、直接彼らに聞いてみるのはどうかという提案を即実行したところ、特に目立った回答が「人の話を聞いているのかどうか分からない」「自分の話したいことだけを話す」。中には「格好が奇抜なので見ていて落ち着かない」との指摘も。なんでも当時の勝間さんは、原色の服装に髪は茶髪でメッシュだったそうで・・・。「完全に自己中の典型だった」と当時を振り返っています。

 ありのままの自分を受け入れることが大切と説く勝間さん。でもそれってかなり勇気がいる行動。「社内アンケート」といっても、中身は自分の悪口を自分の目で直接確認させられるようなもの。普通だったら、そんなアンケートを提案されてもひるむところですが、勝間さんのすごいところは、それを受け入れる勇気なのかもしれません。今でも定期的に2ちゃんねるやmixiで自分の名前を検索し、自分に役立つコメントを探しているそうです。

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