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7月8日(月)スッキリ隊スクワット

8時半に介護施設の車が母親を迎えにきて、週末実家介護25週目も無事終える。

激暑の中、昨日行けなかった父親の墓参りをし、武里駅まで歩き、東武伊勢崎線に乗る。

本日は会社のある神保町ではなく、浅草駅に向かう。スッキリ隊に出動要請があり、ここ浅草で、立石書店の岡島さんの車に拾ってもらうのだった。江戸通りに立って車を待つ。気分は日雇い人夫だ。

約束通り10時半に岡島さんがやってきて、本日の出動要請地である立石に向かう。

道を順調に進み、11時前に三階建ての一軒家に到着。書庫が三階でありませんようにと祈るとその願いは叶ったものの、「玄関からは入れないので」と掃き出し窓を案内されたところで、嫌な予感が湧いてくる。しかも家主さんは「家の中が大変なことになってるので、本の雑誌のネタになると思います」というのだった。私はネタを求めているのではなく、本を求めているのだ。

吐き出し窓を開けると、そこは魔窟だった。

本棚から溢れた本が床に積まれ、六畳の部屋には足の踏み場もない。「まずはソファを出してください」と言われ、岡島さんと二人、ソファを持って、庭先に運び出す。これでソファ分のスペースが空き、やっと部屋に立つことができる。

本日はこの部屋全部の蔵書を整理するわけではなく、残すものと残さないものを判断しつつ、お預かりするパターンだ。家主の方がプリントアウトされた残すものリストを片手に整理を始める。

そうこうしているうちに浜本と古書現世の向井さんも現着。二人は部屋に入ることなく(物理的に入れない)、向井さんが掃き出し窓に座って縛る係、浜本がその縛られた本を庭先に積み上げる係と自ずと役割が決まるのだった。

しばらくして私は気づいたのだが、私一人が全身から汗を吹き出し、息を乱している。

それはなぜかというとみなほとんど座って作業をしているのだ。その中で私一人がA地点(分別され積まれた所)からB地点(向井さんが縛っている所)に本を運んでいる。

床に積まれた本を手に持ち、また床に下ろすという作業は、客観的に見てみると、要するにヒンズースクワットをしている状態にそっくりだ。しかもその手には約25冊の本が抱えられているわけで、一冊250gで換算すると6キロちょっとの負荷がかかっている。

そりゃあ汗も吹き出し、息も上がるというものだ。しかもこの部屋にはクーラーがなく、風もほぼ無風なのだった。

3週間後に53歳になる私。いったい何をしているんだ?という気持ちになりそうなものなのだが、実は心(頭)の中はアドレナリンが出まくりで、ランナーズハイならぬ、スッキリハイでめちゃくちゃ楽しい気分になっている。肉体労働大好きなのだ。

肉体労働のよいところは
一、身体を動かして気持ちいい
二、今日、家に帰ってトレーニングしなくていい
三、達成感がある
四、飯がうまい
五、水がうまい
六、よく眠れる
だ。

しかもスッキリ隊では
七、たくさんの本が見られる
が付け足される。

本日は約1500冊の本の整理となったのだが、それ即ち70本から80本の本の束であり、私は35度を超える室内で、6キロの負荷を抱えて80回ヒンズースクワットをしたこととなる。

本日のスッキリ飯は亀戸の焼肉三千里で、満腹ランチを食す。飯がうまい。

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