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10月26日(土)神保町ブックフェスティバル初日

朝8時半に出社し、すでにすずらん通りにずらりと並べられているワゴンまで、折コンに詰め込んだ本を運んでいく。どかどかと本を並べている間に、事務の浜田と助っ人の鈴木くんが幟を立てたり、釣り銭の用意をし、お店の開店準備にそれぞれ勤しむ。

10時の開店前から多くの人がやってきて、二重三重の人垣が閉店の18時まで途絶えることがない。神保町ブックフェスティバルは元々人気のイベントだったけれど、コロナ明けの去年あたりからその人出が尋常でなくなってきた。もはや読者の人とゆっくりお話ししながら本を売る、なんてことはできず、インバウンドが列をつくる秋葉原の「横浜くりこ庵」のよう。

まあ、これも一種のインバウンドであり、観光だろう。とりあえずあちこちに行って、お土産のように本を買う。だからいつもの本の売上や本屋さんと比較して嘆いてもしょうがないのだった。別の世界線なのだ。

少し前までこのインバウンドを増やせばいいんじゃないかと思い、イベントを夢中になってやっていたのだけれど、結局それはお祭りの時だけ観光客が押し寄せるのと一緒で、祭りが終わればみんな帰ってしまうのだった。

なので今は、町にいる人たちの住み心地をよくすることを考えたほうがいいのではと思ったりしている。

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