12月23日(月)春風亭一之輔独演会
夜、大井町のきゅりあんに春風亭一之輔さんの独演会に行く。今年突然落語にハマったわけだけれど、これまで鈴本(寄席)に3度行ったものの、独演会は初めてでその規模と満員の会場に驚く。鈴本は半分も埋まらないのに今日のきゅりあんは1000人超えの満席ソールドアウトなのだった。
これは雑誌が売れず書籍中心となった出版と同じ現象なんだろうかなどと考えていると、雷門音助さんが出てきて「狸の札」、その後一之輔さん登場で「ふぐ鍋」、シークレットゲスト三遊亭夢丸さんが「身投げや」をやり、仲入りの後、年末大ネタの「文七元結」を一之輔さんがやる。
人間というのはこれほど面白くなれるのかと驚きつつ、笑い泣きと感情の大激流の中、あっという間の2時間が過ぎていく。
作家の人がよくキャラクターが勝手に動き出すというけれど、一之輔さんの落語はまさしくそういう感じだ。演じてるキャラクターがどんどん暴れ出しどこにいくのかドキドキしてしまう。もちろん語っている一之輔さんは制御しているのだろうが、それを感じさせないリアリティとデフォルメがたまらない。素晴らしき夜。