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7月3日(木)共同作業

二日ぶりに出社すると、編集の松村と近藤も作品名索引のチェックを終えており、朱字を入れたゲラが集まってくる。

私はもちろんのこと、編集の松村も北上さん(目黒考二)にはたいそうお世話になっており、そもそもの索引に引き出す作家名と作品名そして読み仮名をプログラムを組んで抜き出してくれたのだった。

近藤が入社したのは北上さんの亡くなった後であり面識はないのだけれど、この本の本の雑誌社にとっての重みを感じ、1100ページ以上のゲラを読み、さまざまな確認をしたのだった。

そしてこの大著をレイアウトしてくれているのは元本の雑誌社の社員である金子さんで、金子さんは編集のことはすべて目黒さんから教わったというほどの愛弟子であり、言葉では伝えてこないもの手間のかかるレイアウトはそういう思いを詰め込んでいるのだろう。

もしかすると『新刊めったくたガイド大大全』は、北上次郎さんにとって最後の新刊になるのかもしれない。

おそらくみんなにそんな気持ちがあるからこそ、こうして「手伝いましょうか」という言葉が自然に出て、共同作業で作っているのだ。

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