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7月5日(土)佐野元春「45周年アニバーサリーツアー」初日

先行抽選に外れまくり、最後の一般発売で娘が即完の間隙をぬって確保してくれた佐野元春&ザ・コヨーテバンドのライブをさいたま市文化センターへ観にいく。

本日初日のツアーは、「45周年アニバーサリー」と銘打たれており、1980年に「アンジェリーナ」でデビューしてから45年経ち、「つまらない大人にはなりたくない」とも歌った佐野元春は、69歳になっているのだった。まったくそうは見えないけれど。

ステージに掲げられた45thという文字を見て、すごいなあと驚嘆していたのだが、よく考えてみたらわが「本の雑誌」は50周年で、佐野元春より5年も長く活動を続けているのだった。

一緒にするなという内なる声が聞こえてくるが、ここは問答無用で一緒にして考えてみたい。

最近私は、あちこちに出かけ本を売っているのだが、そのたびに「本の雑誌」の読者の人が足を運んでくれ、「本の雑誌」はバンドみたいなものなのかもと考えていたところなのだ。

佐野元春と「本の雑誌」はどうしてこんなに長く活動を続けて来られたのか。

もちろん大元には衰えぬ創作意欲がある。いい曲、新しい曲を作りたいという想いがあるから佐野元春はコンスタントにアルバムを発表し続けている。「本の雑誌」も面白い本を紹介したい、面白い雑誌を届けたいという一心で毎号作っている。びっくりされるかもしれないが、私は真剣にそう思っているのだ。「今月も面白かったです」という言葉以上に嬉しい言葉はない。

そうした創作意欲は無くてはならないものだけれど、それと同時に受け止めてくれるリスナーや読者、すなわちお金を出して買ってくれる人がいなければ活動は続けられない。

佐野元春も「本の雑誌」も一応経済活動なので、次のアルバムや号を出せるだけの売上がなければ活動を続けることはできないのだ。

佐野元春はステージ上で45周年を振り返り、「皆様に感謝しています」と頭を下げていたけれど、「本の雑誌」もまったく同じ想いなのだった。

ライブは最高だった。次は佐世保。

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