12月16日(火)麻雀
一月下旬刊行の伊野尾宏之『本屋の人生』を入稿する。
何年も前から伊野尾さんの本を作りたいと依頼していたのだけれど、閉店をきっかけに本ができるとは思いもしなかった。
夜、中学・高校の友達の小林、瓶子、下澤と西日暮里で麻雀。
3時間半、まったく本の話など出ず、麻雀とゴルフと酒の話ばかりが全自動卓の上を飛び交う。
10年ちょっと前、そのあまりの俗っぽさにイラつき、私は飲み代を叩きつけて焼き鳥屋をあとにしたのだった。それが一昨年私の父親が死に香典を渡されるがために縁が復活した。
高校時代は毎晩私の部屋でジャラジャラと音を立て、先ツモを繰り返し、少しでも考えると「ハリーハリー」とせき立てていた。今は半荘一回終わるのに2時間かかったりしている。
それでも本の話は出ない。あれだけ『国宝』が売れても『成瀬』の3巻が出てもまったくそんな話題にならない。
最後の最後で小林が瓶子から倍満を上がり、箱割れで終わった。
息子の誕生日。21歳。全身からエネルギーが湧き立っている。





