12月23日(火)増島拓哉『飢える骸』(角川書店)
タミフルを飲んだらそこは全快だった。
タミフルの効果が抜群で、熱は一気に下がり35.5度となっていた。咳も鼻水も出ず、食欲もあり、全身どこにもインフルエンザを感じない。
しかしわが体内からウイルスは排出されているらしいので、引き続き会社を休み、寝て過ごす。
増島拓哉『飢える骸』(角川書店)を読了。
全身の血が沸騰する。魂が焼き焦げる。
前作『路、爆ぜる』が「北上次郎「面白小説」大賞」の候補となった増島拓哉による超フルパワーの極道小説だ。
ヤクザ同士の内部抗争から血で血を洗う戦いが繰り広げられ、黒川博行の小説のような軽快さでページがめくれ、北方謙三の小説を読み終えたときのような興奮に包まれる。
なぜそんなことに私の血をたぎらせるのかといえば、それは不純の中の純粋性に憧れるからだろう。
「三下でも、俺は極道です。」
私はこういう小説を読みたかったのだ。熱い血潮がたぎって仕方ない。
いったい最後まで誰が生き残っていたのか? 読み終えた後、登場人物を指折り数えてしまったが、是非とも生き残った人間たちによる続編を書いて欲しい。切に願う。
また熱が上がりそうだけれど、興奮続く中すぐに再読する。






