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12月23日(火)増島拓哉『飢える骸』(角川書店)

  • 飢える骸
  • 『飢える骸』
    増島 拓哉
    KADOKAWA
    2,310円(税込)
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タミフルを飲んだらそこは全快だった。

タミフルの効果が抜群で、熱は一気に下がり35.5度となっていた。咳も鼻水も出ず、食欲もあり、全身どこにもインフルエンザを感じない。

しかしわが体内からウイルスは排出されているらしいので、引き続き会社を休み、寝て過ごす。

増島拓哉『飢える骸』(角川書店)を読了。

全身の血が沸騰する。魂が焼き焦げる。

前作『路、爆ぜる』が「北上次郎「面白小説」大賞」の候補となった増島拓哉による超フルパワーの極道小説だ。

ヤクザ同士の内部抗争から血で血を洗う戦いが繰り広げられ、黒川博行の小説のような軽快さでページがめくれ、北方謙三の小説を読み終えたときのような興奮に包まれる。

なぜそんなことに私の血をたぎらせるのかといえば、それは不純の中の純粋性に憧れるからだろう。

「三下でも、俺は極道です。」

私はこういう小説を読みたかったのだ。熱い血潮がたぎって仕方ない。

いったい最後まで誰が生き残っていたのか? 読み終えた後、登場人物を指折り数えてしまったが、是非とも生き残った人間たちによる続編を書いて欲しい。切に願う。

また熱が上がりそうだけれど、興奮続く中すぐに再読する。

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