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2月12日(木)10周年

今年一月で10周年を迎えた本屋Titleさんを訪問し、10周年記念本の『転がる本屋に苔は生えない』(タイトル企画)と、Xのポストで一目惚れしていた地図子『生きている実感がほしくて、川を歩いている』(ことばの畔 えにし舎)を書い求む。

店主の辻山さんが本屋Titleをオープンする以前は、都内で小さなお店を開けるなぞほとんど皆無で、私の記憶では山下書店から独立した旗の台の松田書店と、井荻書店から独立した音羽のBOOKS音羽くらいだった。それらのお店はこれまでの本屋さんの流れを汲むお店であり、本屋Titleさんはその後「独立系書店」と呼ばれる本屋さんのはしりだったろう。

しかし本屋Titleさんのおもしろいところは「独立系書店」に見えながらも世間のベストセラーがないわけではなく、先週発表になった本屋大賞のノミネート作も一冊ずつ棚や平台に差してあるのだ。だからお店に入ってどこかほっとする。知っているものがあるという効用だろう。いわゆる「街の本屋」でありながら、「独立系書店」の顔も見せている稀有なお店だ。

この10年の間にいったい何万人の人が荻窪駅からこの本屋Titleさんまでの道をてくてく歩いたろうか。あの本を買おう、この本あるかな。どんな本が並んているかな。もはやこの道は本の巡礼の道と言ってもいいのではなかろうか。

そんなことを想いを馳せながら今日私もてくてく歩いた。実は先週休みを勘違いしておなじ道を歩いたのだけれど。

10年経って本屋Titleさんは本好きの教会になったのだ。

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