6月30日(火)小指『宇宙人の部屋』(ROADSIDERS)
日曜日にイベントで訪れた梅屋敷の葉々社さんで吸い寄せられるように手にした小指『宇宙人の部屋』(ROADSIDERS)がとてつもなくすごい本で、まさしく魂が震えた。
アルコール依存症の人の本というのは中島らもの『今夜、すべてのバーで』など名作がたくさんあるけれど、この『宇宙人の部屋』はそのアルコール依存症の人を彼氏(しかも二人)にもつ人が書いた記録で、その苛烈さ強烈さはもちろんのことだが、相当自身と向き合い客觀的な視点で描かれており、胸を鷲掴みにされるのだった。
私は酒に酔う人が嫌いだ。嫌いだからすっぱり縁を切るようにしているが、それができず甲斐甲斐しく面倒を見てしまう人がなかにはいる。どうせ酔いが覚めたらおぼえてないんだからほっとけよと思うのだが、それが度を超えると共依存という関係になり、この本はアルコール依存症の本でありながら、共依存から抜け出せない著者の叫びでもあるのだった。
あとがきを読むと本来は普通の出版社から商業出版物として刊行される予定だったが、「売れる」ために改変されたり、煽り帯をつけられそうになったため、刊行一カ月前に出版を取りやめたそうだ。
取りやめて、都築響一さんが出版してくれたのだが、その決断は間違っていなかったと思う。本当にすごい本とは、たとえ取次流通に載らなくても、こうして必ず出会えるのだから。





