「劇画」のゴッドファーザー、待望の自伝
二〇〇九年度の手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞作『劇画漂流』(青林工藝舎)作者であり、近年再評価著しい「劇画」の命名者・辰巳ヨシヒロの書き下ろし自伝です。
少年時代の手塚治虫との出会い、大阪での貸本まんが家デビュー、さいとう・たかをや佐藤まさあき、つげ義春らまんが青年たちとの交友、まんが出版社や古本屋経営の顛末、海外での高い評価、進行中の映画『TATSUMI』のこと。
トキワ荘出身作家たちとは違う、オルタナティヴな表現世界を生み出した鬼才が歩んだ劇画道とは? 昭和三十~四十年代を背景にしたまんが青年たちの群像劇であり、もうひとつの戦後まんが史ともいうべき内容となっています。