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3月19日(木)

マンボウの刺身―房州西岬浜物語 (文春文庫)
『マンボウの刺身―房州西岬浜物語 (文春文庫)』
岩本 隼
文藝春秋
566円(税込)
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 御茶ノ水のM書店さんへ『尾道坂道書店事件簿』を直納した後、千葉方面を営業。

 船橋のイトーヨーカドーのなかにあるT書房でKさんに話かけると、学習参考書の山のような入荷に大わらわしていた。3月のこの時期は学参担当者は毎日大変なのである。ちなみにまったく門外漢なのでついつい興味を持って話を聞いてしまったのだが、中学受験と大学受験の本は売れるが、高校受験の本は売れないそうだ。なんだか高校受験が推薦と別口の2回になり楽になったからとかで、いやはやこればっかりは当事者でないとわからない。私たちの時代は受験といえば高校受験だったのだが、学参出版社も大変だ。

 大変といえば、この時期書店の外商部の人も大変で、教科書のセットなどで日夜倉庫で格闘しているはずである。かつて同じT書房の新松戸店にいらしたKさんは今は外商部に移っており、おそらく持病の腰痛と闘いながら毎日過ごしているのだろう。

 それと気になったのはA書店のYさんの話で「最近、本好きの人が良いっていう本ほど売れない」ということだ。いや他のまったく売れない本に較べたら、少しは売れるのだろうけれど、本好きの人が薦めるような本がどれだけ書評やテレビに取り上げられても思ったほど効果がないということらしい。その代わり、本好きが読んだら欠点が目につくような作品が、一気に読めて簡単に感動できるということからベストセラーになっているようだ。

「読んでいる人と読んでいない人にすごい開きが出ているような気がする」と言っていたが、同様に私は文庫なら売れる人と単行本でも売れる人の何が違うのかが気になっている。

 夜はそのまま船橋ではらだみずきさんと酒。
 はらださんとはそもそもサッカー話で盛り上がるのであるが、今回は話しているうちにお互い『マンボウの刺身ー房州西岬浜物語』などの著作で知られる岩本隼さんのファンだと分かり、いちだんと話に花が咲く。いやはや今まで岩本隼さんの話など人としたことがなかった。

 しかしはらださんの方がずっと先を行くファンというか、海人で、自分でも岩本さんのように釣りや素潜りで魚を捕っているそうだ。こんど連れていっていただく約束をしつつ、『サッカーストーリーズ』の今後の展開なども話す。

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