6月17日(水)
- 『今夜もイエーイ』
- 大竹聡
- 本の雑誌社
- 1,728円(税込)
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- 『RDG レッドデータガール はじめてのお使い (カドカワ銀のさじシリーズ)』
- 荻原 規子
- 角川グループパブリッシング
- 1,728円(税込)
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- 『RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧 (カドカワ銀のさじシリーズ)』
- 荻原 規子
- 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 1,728円(税込)
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年末から営業の合間に原稿集めや打ち込みなどをやっていた『今夜もイエーイ』が、ついに搬入となる。1章は旅酒、2章は酒飲みエッセイ、3章は書き下ろしの取材こぼれ話である。升にこぼれた酒がうまいように、取材のこぼれ話が秀逸である。
というわけで7月6日(月)19:00 からジュンク堂書店池袋本店にてイベントを開催します。
亀和田武さんとの対談で、テーマは「酒とうまと本」。奮ってご参加ください。
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千駄木の往来堂を訪問し、Oさんとお話。
往来堂さんに限らず町の本屋さんでの雑誌の売上比率がドーンと下がっているそうだ。それはこれだけ雑誌が売れなくなれば当然だろうが、そうなると定期的に書店さんに来てもらうのが難しくなる。というわけで『1Q84』を買いに来たお客さんに他に何か買ってもらおうというのが、多くの本屋さんのの課題であるようだが、『1Q84』を買うお客さんは他に本を買わないという話をよく聞く。
それと以前は村上春樹の読者といえば若い人のように考えていたが、いまは圧倒的に中年以降が多いようだ。この中年には私も年齢的に含まれるのであるが、その話題をしていたときある"青年"営業マンが面白いことを言っていた。
「杉江さんたちの世代は村上春樹から入っていって大江健三郎とかはあまり読まなかったでしょう? 今の10代、20代にとって村上春樹はそういう扱いになっているんですよ」
ほんとかどうかわからないが、確かにうちの会社のアルバイトたちで『1Q84』を読んでいる子は一人もいない。
後に紀伊國屋書店北千住マルイ店を訪問。担当のHさんと本の話をしていると、今売りたいのは『RDG レッドデータガール』萩原規子(角川書店)だという。てっきり子ども向けの本なのかと思っていたが、これは大人も読めるし、そうとう面白いとのこと。Hさんからは、随分面白本を教えてもらっているなあ。
その後訪問したお店で万引きの話題となる。
最近の万引きは明らかに転売目的で、売れ線の本を複数冊盗んでいくらしい。 それは書店さんにとってただ盗まれたということ以上に、せっかく苦労して仕入れたものが売れなかったという二重三重の苦しみを生む。売り先に関してもブックオフに代表される新古書店が目の敵にされてきたが、amazonのユーズドもかなり利用されているようだ。捕まえれば捕まえたで暴れるやつもいたりして、書店さんはほとほと困っているのである。
手に取って商品を直に見られる、というのが書店の、本の、良いところであるが、ここまで被害が大きくなると、本をショーケースに入れて販売なんてことになるのではなかろうか。いつの世もバカ者によって、自由が奪われるのである。
夜は、千葉の書店員さんと営業担当が集まる千葉会に参加。設立当初から参加している営業マンHさんが周りを見渡して「あーなんか歳取った気がするなあ」と呟いていたが、Hさんだって私より5つ年下なのだ。
しかしこうやって書店員さんを中心をとした飲み会に参加すると自分が最高齢であることが多くなった。若い人が中心の飲み会にいつまでも顔を出しているのも恥ずかしく、そろそろ飲み会から足を洗う頃かと考えたりするのだが、やっぱりこういう場には出会いがいっぱいあり、今日も以前からお会いしたかった上野のB書店Hさんと名刺交換出来、有意義な会であった。