6月22日(月)
昨日は元助っ人アルバイトY君の結婚式に列席。
毎年4、5人の大学生を送りだしているので、すでに60人以上の大学生と関わって来ているのだが、こうやって結婚式に呼ばれたのは初めてのことだった。
アルバイトに来るときにはいつも紫と青の中間の不思議な色の汚らしい山パンツでやって来ていたY君が着飾った姿で結婚式場に現れ、なんと真っ白なドレスの奥さんは、スチュワーデスというから一緒に参列していた助っ人仲間・イケッキーと原坊とひっくり返る。よくよく考えてみるとY君は、本の雑誌卒業後、大手出版社に就職していったので、これはエリート二人の結婚式なのではないか。
私たち本の雑誌チーム3人は思い切り場違いなところにいるのではないかとパニックに陥り、会場から逃げ出そうとしたが、Y君のお父さんがすすっと寄って来て「ナオフミ(Y君の名前)がここまで来れたのも杉江さんのおかげなんですよ、ほんとうにありがとうございました」と頭を下げられたので逃げ出すところではなくなってしまった。
確かに私は過去の助っ人学生の中でY君とは一番密接に付き合ったと思うが、それはただただ気が合うからで、ほとんど友達としてビリヤードやボーリング、あるいは酒を飲みに行っていたのである。だから私が何か教えたなんてことは一切ないのであるが、Y君からは披露宴でのスピーチも頼まれていたりして、なんだかもう自分が自分の想像以上に誰かの役に立っていたという不思議な感じなのである。
とにかくスピーチを成功させなきゃいけないのであるが、前日まで練ってプリントアウトして来たその内容にイマイチ心がこもっていない気がして、あわてて書き直す。その姿を見てイケッキーと原坊は大笑いしているのであるが、こういう感じが懐かしい。こいつらがバイトに来ていた十年前は楽しいことばっかりだった。
そんなことを考えながら、机の上にあったネームプレイトを何気なくひっくり返すと、そこにはY君直筆の文字で「今の僕があるのは杉江さんのおかげです。これからもご指導よろしくお願いします」と書かれていた。
なんだよ、なんだよ、なんだよ。俺は何もしてないよ。ただお前が友達だからいつも真剣に付き合って来たんだよ。奥さんが手紙を読む前に泣いちゃうなんておかしいじゃねーかよ。まだ誰も泣いている奴なんていないんだよ。
そう思ったときにはもうダメで、私の目にはいっぱいの涙がたまっていた。
おめでとうY君、また遊ぼう。
毎年4、5人の大学生を送りだしているので、すでに60人以上の大学生と関わって来ているのだが、こうやって結婚式に呼ばれたのは初めてのことだった。
アルバイトに来るときにはいつも紫と青の中間の不思議な色の汚らしい山パンツでやって来ていたY君が着飾った姿で結婚式場に現れ、なんと真っ白なドレスの奥さんは、スチュワーデスというから一緒に参列していた助っ人仲間・イケッキーと原坊とひっくり返る。よくよく考えてみるとY君は、本の雑誌卒業後、大手出版社に就職していったので、これはエリート二人の結婚式なのではないか。
私たち本の雑誌チーム3人は思い切り場違いなところにいるのではないかとパニックに陥り、会場から逃げ出そうとしたが、Y君のお父さんがすすっと寄って来て「ナオフミ(Y君の名前)がここまで来れたのも杉江さんのおかげなんですよ、ほんとうにありがとうございました」と頭を下げられたので逃げ出すところではなくなってしまった。
確かに私は過去の助っ人学生の中でY君とは一番密接に付き合ったと思うが、それはただただ気が合うからで、ほとんど友達としてビリヤードやボーリング、あるいは酒を飲みに行っていたのである。だから私が何か教えたなんてことは一切ないのであるが、Y君からは披露宴でのスピーチも頼まれていたりして、なんだかもう自分が自分の想像以上に誰かの役に立っていたという不思議な感じなのである。
とにかくスピーチを成功させなきゃいけないのであるが、前日まで練ってプリントアウトして来たその内容にイマイチ心がこもっていない気がして、あわてて書き直す。その姿を見てイケッキーと原坊は大笑いしているのであるが、こういう感じが懐かしい。こいつらがバイトに来ていた十年前は楽しいことばっかりだった。
そんなことを考えながら、机の上にあったネームプレイトを何気なくひっくり返すと、そこにはY君直筆の文字で「今の僕があるのは杉江さんのおかげです。これからもご指導よろしくお願いします」と書かれていた。
なんだよ、なんだよ、なんだよ。俺は何もしてないよ。ただお前が友達だからいつも真剣に付き合って来たんだよ。奥さんが手紙を読む前に泣いちゃうなんておかしいじゃねーかよ。まだ誰も泣いている奴なんていないんだよ。
そう思ったときにはもうダメで、私の目にはいっぱいの涙がたまっていた。
おめでとうY君、また遊ぼう。