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6月24日(水)

SF本の雑誌 (別冊本の雑誌 15)
『SF本の雑誌 (別冊本の雑誌 15)』
本の雑誌編集部
本の雑誌社
1,620円(税込)
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 あまりの大雨に内勤デイ。
 ピンクのポロシャツ姿で出勤すると浜本が「ほら、ポロシャツをまだ着てるやついるじゃん」と指差す。なんだか前日「今どきポロシャツを着ている人なんていますかね」と松村が言っていたらしい。浜本は「おじさんは着るんだよ」と説明していたが、もう2度と着るものか。

 丸善お茶の水店のフェアー用POPを制作していると、『SF本の雑誌』の見本が届く。おお、やっとできたか。

 この本の企画を立てていたとき、浜本から「お前のようなSFに詳しくない奴が作れるのか! 本っていうのは好きな奴が作らないとダメなんだよ!」と大声で怒鳴られたことを思い出す。確かにそれはよく言われることであるけれど、正しいわけではない。内容に詳しいことも大切だが、本を作るのは別の能力がいるのだ。私だって『おすすめ文庫王国』をここ何年もひとりで作っており、企画の立て方は経験があるのだ。そしてわからないことは詳しい人に聞けばいいのである。

 というわけで企画の切り口を考えた後、SF者を旦那に持つ松村に相談。いや松村の旦那さんに相談し、いろいろ案を伺い、現在のこのかたちができたのである。

「本の雑誌」再録が半分くらいあるのだが、なんとそこには創刊号で椎名さんが書いた「テーマ集中ブックガイド 泣き叫ぶ地球」もあったり、それこそ『アド・バード』の原型である同人誌「星盗人」に掲載された「アドバタイジング・バード」も収録している。椎名さんだけじゃない。SFを愛する人たちの原稿が、あふれんばかりに載っているのだ。

 じっと見つめているとその椎名さんがやってきて、「おお! できたのか。待っていたんだよー」と誰よりも先に持って行った。たぶん『本の雑誌』創刊のときも、あんな顔で『本の雑誌』を手にしたのだろう。『SF本の雑誌』の搬入は、7月1日。

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