« 前のページ | 次のページ »

11月7日(土)

 早稲田大学の学祭に忍び込み、「早稲田大学探検部 映像で見る探検部50年史」の上映と西木正明、恵谷治、高野秀行のトークセッションを拝聴。今まで早稲田大学の探検部がおかしいのかと思っていたのだが、探検部から作家になった人たちがおかしいのだということがよくわかった。

 トークが終わると高野さんは主に女子学生に囲まれ、即席のサイン会へ。
「高野さんの本を読んで早稲田に入ったんですよ」なんて言っている子がたくさんいたのだが、このような子たちが『放っておいても明日は来る』を読んだらどうなってしまうのか。読んで欲しいんだけど怖い。

 夜はその『放っておいても明日は来る』に登場しているとんでもない奴らの二人とミャンマーのシャン料理のお店へ。そこで、先日神保町古本祭りで手に入れた『秘境を行く』宮内寒弥(人物往来社)を見せびらかすと、さすが高野ファンである。「いいなあ、この本」と言ってなめるように見つめるのであった。

 ちなみにこの本の「秘境」とは海外でなく日本国内の、対馬、祖谷、奥能登などなど。冒頭の五家荘を読んだら、交通手段がないから材木運びのトラックの荷台に乗せてもらおうとするが、途中材木を乗せたらその上に乗らざるえず、しかも道はギリギリの幅だからと断念し、バイクの荷台に載せてもらって村へ向かうのだ。なんだか高野さんの辺境旅そのままなのであるが、出版年は昭和36年であった。この頃の日本を高野さんや宮田さんに旅してもらいたかった。

« 前のページ | 次のページ »