9月13日(火)
- 『迷宮 (集英社文庫)』
- 清水 義範
- 集英社
- 617円(税込)
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とあるベテラン書店員さんと会うと、開口一番「文庫の売れ方が変だよ」と言われた。
それは数日前に書いた沼田まほかるフィーバーや『ピース』樋口有介(中公文庫)だけでなく、こちらのお店では『迷宮』清水義範(集英社文庫)がバカ売れしており、それも元々は別の書店さんで仕掛け販売したものを展開しているのだった。
要するに毎月大量に出版される新刊よりも、何年も前に出版された文庫がどこかの書店員さんによって掘り起こされ、それがそのお店だけでなく全国で売れるという流れが完全にできているのである。
かつて文庫といえば、まず棚(既刊)の売上があり、そして新刊があり、また映画化などで注目された作品が売れたはずと思うのだが、このところは何より仕掛け販売であり、その次に新刊で、最後に既刊が来ているように思われる。
出版業界にいる人間はこれらの状況に慣れつつあるので何ら不思議に思わないかもしれないが、他の商品で、何年も前に作られたものがお店の1枚のパネルによって、10万個、20万個も売れたりすることがあるだろうか。例えば沖田浩之の「E気持ち」に「本当にE気持ちになるんです!」というパネルを立てただけで、CDが20万枚も売れたりすることがあるのだろうか。
それにしてもこの流れ、出版社は売上の予測がつかず大変だろう。
それは数日前に書いた沼田まほかるフィーバーや『ピース』樋口有介(中公文庫)だけでなく、こちらのお店では『迷宮』清水義範(集英社文庫)がバカ売れしており、それも元々は別の書店さんで仕掛け販売したものを展開しているのだった。
要するに毎月大量に出版される新刊よりも、何年も前に出版された文庫がどこかの書店員さんによって掘り起こされ、それがそのお店だけでなく全国で売れるという流れが完全にできているのである。
かつて文庫といえば、まず棚(既刊)の売上があり、そして新刊があり、また映画化などで注目された作品が売れたはずと思うのだが、このところは何より仕掛け販売であり、その次に新刊で、最後に既刊が来ているように思われる。
出版業界にいる人間はこれらの状況に慣れつつあるので何ら不思議に思わないかもしれないが、他の商品で、何年も前に作られたものがお店の1枚のパネルによって、10万個、20万個も売れたりすることがあるだろうか。例えば沖田浩之の「E気持ち」に「本当にE気持ちになるんです!」というパネルを立てただけで、CDが20万枚も売れたりすることがあるのだろうか。
それにしてもこの流れ、出版社は売上の予測がつかず大変だろう。