4月12日(金)
村上春樹フィーバーをよそに相変わらず落ち込みがひどい。
このままではダメになりそうなので、営業の後、直帰し、越谷へ。通っていた高校というよりは、サボっていた町並みを見に訪れる。しかし駅前は知らぬ間に商業施設とマンションが建ち、私たちが遊んでいたゲームセンターも喫茶店も何もかもなくなってしまっていた。
記憶を頼りに高校までの通学路を歩くが、これもまた道が変わっているようで思った場所にたどり着かない。
それでも薄暗くなった頃、何度も歩いた元荒川の土手の上にいた。小さな川の流れには、あの頃と変わらず高校のボート部の艇庫があり、ジャージ姿の、おそらく後輩であろう高校生がたむろっていた。
その風景を見た瞬間、ものすごく気持ちが軽くなっていくのが自分でもわかった。
ここに戻ればいいだけなのだ。
高校時代のように、太郎焼を買って、家路につく。