4月13日(月)
- 『傷痕 (集英社文庫―老犬シリーズ)』
- 北方 謙三
- 集英社
- 596円(税込)
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- 『風葬 (集英社文庫―老犬シリーズ)』
- 北方 謙三
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- 『望郷 (集英社文庫―老犬シリーズ)』
- 北方 謙三
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朝、娘から図書館で借りた本を返して来てほしいと頼まれる。なにやら駅前に返却ポストができているらしい。単行本を8冊、エコバッグに入れて家を出る。
そして電車に乗り込んだ瞬間、腕にかかる負担で本を返し忘れたことに気づく。ひと駅行って戻るか帰りに返却するか悩む。気分的には一分でも早く返却してすっきりしたいが、一度進んだ歩みを戻すのも面倒くさい。そのまま出社する。
先日某所より預かった約1000枚に及ぶ手書き原稿をコピーしていると高野秀行さんから電話。「本屋大賞の後片付けで忙しいときに申し訳ないけど、たまには雑談しない?」とお誘い。雑談は今、私が最も求めていたことのひとつなので、新宿のK書店さんへ昨日朝日新聞と毎日新聞でW紹介された『本で床はぬけるのか』を直納しつつ辺境ドトールへ馳せ参じる。
いつの間にか2時間。高野さんと雑談していると知らぬ間に時間が過ぎている。私以上に執筆で忙しいはずの高野さんの貴重な時間を正真正銘の雑談でムダにしてしまったことを謝りつつ、営業。
先日、40周年の40冊を決めるために会社に持参した北方謙三の『檻』(集英社文庫)を再読し始めたと報告したが、そこから私の北方謙三熱が再燃し、未読だった<老犬>シリーズに着手。『傷痕』『風葬』『望郷』(すべて集英社文庫)を一気読み。老いぼれ犬・高樹のかっこよさと見事なまでの完結ぶりに興奮していたところにKADOKAWAのブルドーザー営業・ヘンミーから電話が入る。
「えっ、老犬シリーズですか! 最高ですよね。ところで今月、<約束の街>シリーズの『されど時は過ぎ行く』がついに文庫化されるんですよ。あれ? 杉江さん、文庫で読んでいたから未読なんじゃないですか。もしかしてもしかしてそれどころか<約束の街>シリーズ未読だったりして。こういうときは炎の営業日誌を検索すればいいんですよ。ええええ、『良文堂書店で、<ブラディ・ドール>シリーズの姉妹編である<約束の街>シリーズの『遠く空は晴れても』北方謙三著(角川文庫)を購入し、京成線のなかで読み始めるが、頭のなかに色濃く前シリーズが残っており、なかなかページが進まない。ここはやはり少し時間を置いた方がいいだろう。』ですって。マズイじゃないですか、杉江さん。<約束の街>シリーズも読んでないなんて。6巻でブラディ・ドールの川中が登場するんですよ! <約束の街>シリーズ、角川文庫、よろしく」
電話が切れるとすぐ三省堂書店に<ブラディ・ドール>シリーズをまとめ買いへ走る。なぜか6巻だけ棚になし。
夜、そのヘンミーと会う。良文堂書店さんで定期的に行われる「出版営業ガチンコ対決」フェアの結果発表会。今回は人気のある高額商品を選択し、絶対に負けられない闘いだったのだが、結果を見ると2位。そして1位は、ブルドーザーのヘンミー。ブラックホールのような笑顔で私を見つめる。
23時帰宅。風呂に入り、妙にこっている肩を揉んでいたとき図書館に本を返すのを忘れたことに気づく。