2月1日(金)
西荻窪の今野書店さんを訪問。文庫担当のSさん、コミック担当のAさんとお話し。
「決してものを買わないのではなく、本当にいいもの、大好きなものを手に入れたいという思いが強くなっている」
コミックの場合であれば、ある程度の巻数をネットで無料読み放題にしてそれを一度読んだ上で安心感を与え、購入動機につながっている話には大変うなづくこと多し。自分のラジオ→Apple Music→CD購入とまったく同じ流れだからだ。
では、文芸書ではどのようにしてその安心感を与えることができるのか。かつてはそれが書評であり、推薦コメントであり、手書きPOPだったのかもしれないが、それではまだ不安でもっと大きな安心感が求められているのだろう。SmartNewsの読書チャンネルで行われている前半部分の無料公開がどれほど影響を与えているのか調べてみよう。
お話しの後、今野書店さんの50周年記念で作られた江口寿史書き下ろしオリジナルイラストのクリアファイルとフォルダーを買い求める。昨年一年間月刊で刊行されていた記念冊子「コンノコ」を早速フォルダーに仕舞う。宝物。
その後、中井の伊野尾書店さんを訪問。店長の伊野尾さんがブログで薦めていた柳澤健『1964年のジャイアント馬場』(双葉文庫)を購入。地下の倉庫でいろいろと話を伺う。
Amazonが出版社との直取引で、買い切りの上値引き販売をすると発表し話題になっているが、今野書店さんやこの伊野尾書店さんも加盟運営しているNET21ではとっくに「SPS」という仕組みを作っているのだった。
帰宅後、重松清『木曜日の子ども』(KADOKAWA)読了。『模倣犯』☓『永遠の子』の読み応えにページをめくる手がとまらない。こんなところへ突き進んだら物語が破綻してしまうのではないかとハラハラするも、さすが重松清である。圧倒的読後感。