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10月2日(水)

 営業に向かうべくお茶の水橋を渡って丸ノ内線・御茶ノ水駅に降りていくと、改札のところでランドセルを背負った制服姿の小学生が激しく泣きじゃくっている。小学1年生くらいだろうか。駅員さんに必死になにか訴えているものの嗚咽しているので言葉にならない。

 不審者に襲われたのだろうか。それともお母さんに渡されたキッズ携帯でもなくしたのか。娘が小さなかった頃の姿が重なり、胸が締め付けられる。

 ホームの端に立ち、しばらく様子を見守っていると、同じ制服を着た女の子が二人やってきた。友達だったのか泣きじゃくっていた女の子は、二人の元に駆けていった。そして改札を通り、反対側のホームに行くために階段を三人並んで降りていく。もうその顔に涙はなかった。

 取り残された駅員さんと私は無事解決したことに胸を撫で下ろし、私はやってきた電車に乗って営業先へ向かった。いじめじゃないといいんだけれど。

 そういえば娘があんな風に泣いたのはいつが最後だっただろうか。

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