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12月13日(金)

 矢部潤子『本を売る技術』の原稿、最終確認。図版に不備が見つかり、あわてて修正。入稿前の原稿は何度見ても見足りぬのことはない。

 午後、その矢部さんの最後の弟子でもある小国さんが営む駒込のBooks青いカバを訪問。小国さんが倉庫から戻ってくるまでのあいだに棚を眺め、佐藤信行『未開と文明の交点』(NHKブックス)、ロナルド・M. ロックリー『アザラシの自然誌』(平河出版社)、アラン・ボンバール『実験漂流記』(白水社)を購入。イベントの打ち合わせ。

 6時に会社を出て、ヒューマントラストシネマ有楽町へ。ケン・ローチの新作「家族を想うとき」を観る。

 まるで重松清の小説のタイトルみたいだけれど、そこはケン・ローチ。サッカーでいったら肩を縮めて白い息を吐く中、ほとんど互いにチャンスもなく、延長120分戦って0対0みたいな映画だった。あまりにリアル(生活)で、もう映画を観てるんだか自宅に居るのだかわからなくなってしまい、どっぷり疲れる。冤罪事件のドキュメントを観たような気分。あっ、人生そのものが冤罪なのかもしれない。うなされそうだ。

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