大陸抒情放浪記。
そのひとが歩んできたのは遠く「初恋のきた道」──
中国各地を訪問する旅。あるとき飛行機のなかで出会ったのは、洗練された現代的な女性。彼女の出身地は、派手な発展をつづける巨大都市とはかけ離れた、時がとまったような東北の農村だった。
還暦を過ぎてから中国語を学び、中国を旅することを人生の喜びとするイラストレーター、エッセイストの沢野ひとしが、旅の途上で出会ったひとびと、実感した中国の歴史や文化、そして親しくなった女性との恋の顛末を哀愁あふれるタッチで描く。『北京の自転車おじさん』『北京食堂の夕暮れ』に連なる中国哀愁紀行三部作が完結!
■四六判並製 ■352ページ+カラー4ページ