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夏休み
中村航 (著)
【河出文庫】
税込515円
2006年6月
ISBN-430940801X
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
久々湊 恵美
評価:★★★☆☆
二組の結婚したばかりの夫婦が迎える一風変わった夏休みのおはなし。
何だか昔こんな感じのものを読んだ事があるような。この感じは…。村上春樹氏の小説を読んだ時のような。ああ。だからなんだと個人的に納得をしてしまったのです。実は村上春樹の小説があまり好きではないので、同じ雰囲気を感じてしまって。ただ、それは私が感じてしまった事なのでとても狭い感想になっているのだとは思います。
とはいっても、やはり随分と違う点もいろいろあって、そこにとても引き込まれました。言葉の使い方が巧みで、ニヤリとさせられるところがたくさんあったのとゲームで戦うところの心理描写などがとてもいいエッセンスになっていました。
なんといっても義母の入れるお茶がとてもおいしそうであったこと。読んでいても茶葉の香りがこちらにも漂ってくるようでした。
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松井 ゆかり
評価:★★★★☆
おままごとみたいな結婚生活。周りからみれば痴話喧嘩以外の何物でもないごたごた。ゲームの勝敗によって離婚するかどうかを決める子どもっぽさ。ゴスペラーズさんが解説で書かれているほどには、リアルだとか共感できるとか思いはしないが、まったくの他人事でもない感覚。まあ、私は義理の母を「ママ」とは呼ばないが。
主人公マモル夫婦と友人の吉田夫妻のごたごただけだったらちょっとキツい話になってたような気がするが、レンタカー店の工藤さんという人物の存在がこの物語をきりりと引き締めている。ページ数にしたら5ページくらいの出番なのだがすごく好感が持てた。ああ、もう私はこういうちゃんとした大人の方に感情移入するような歳になっちゃったんだなあ…と一抹のさみしさを覚えつつ、今年も夏休みがきますね。
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西谷 昌子
評価:★★★☆☆
2組の夫婦の不思議な関係。夫同士の間では、「離婚するときは一緒にしよう」という密約がなされる。家出をした片方の夫を探すため、皆の夏休みが始まる。
どこか現実とテンポがずれているようで、それでいて当たり前のように強い絆で結ばれているような彼らの関係性。二人の夫は素直に世界に対峙し、子供のような目で出来事を見つめる。しかし妻たちは、そんな彼らの身勝手さや素直さを熟知した上で、彼らに何が間違っているか身をもって教えようとする。この小説の独特なところは、夫たちがまったくそれに抵抗を覚えないところだ。裏を読もうとしたり見下そうとしたりせず、ただ自分に対する態度が誠実であることだけを求める。夫も妻もその態度を崩さないからこそ、このような関係が生まれるのだと思う。夫たちは少々幼すぎる気がしないでもないが、この関係がとても気持ちいいのは確かだ。
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島村 真理
評価:★★★☆☆
例えば、自分の夫は友だちの夫と仲良くなれるのか。夫は私の母のことをママと呼ぶのだろうか。そういうことを読みながら考えた。まずうちのダンナならありえない。ユキと舞子は友達同士。ユキの夫はマモル。吉田くんは舞子のダンナ。みんな仲良し。でもある日、置手紙とともに、突然吉田くんが失踪した事からはじまる夏休みの不思議旅です。
妻の母との同居、気を使いそうな環境なのに、マモルは妻の母を”ママ”とよぶことで切り抜けている。“ママ”もそれを受け入れる。そういうまぁ細かいことはいいじゃないかというおおらかさがいいね。この点から、マモルはお人よしだと推測できる。だから吉田くんとの道中も納得だが、ちょっとかわいそうだった。そう仕組んだ2人の妻に厳しい目を向けてしまう。
でも、彼女達に操られてるとは思ってないのでしょう。こういう可愛い男性たちだから、笑顔ですっきりとした読後感をもたらしてくれるのです。おおらかな暮し万歳。夏はこれくらいゆるいほうが心地いい。
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浅谷 佳秀
評価:★★★★☆
うん、面白かった。爽快。草津温泉が出てくるのもいい。しょっちゅう家族で行くもんで。草津温泉って本当に、いい所ですよね。死日記、冷血、紀文大尽舞、と人間の冷酷残忍な一面を描く作品を立て続けに読んでかなり疲弊した気分に陥っていたので、この作品を読んで本当にさっぱりした。まさに湯上りの気分。
主人公の恋人ユキは、主人公ともう一人の男性のどちらと結婚するかの選択を、母親に委ねる。それも顔写真を並べてどちらかを選ばせる、というシンプルな方法で。またユキの友人とその恋人のカップルは、ゲームでの果たし合いで、結婚生活の存続か、打ち切りかを決める。そりゃ確かに少々荒っぽい方法だろう。でも、理性で納得できる判断に従いさえすれば正解に到達できるとは限らないし、感情と理性が一致しないことだって多い。だからそういう割り切れなさも結局は受け入れるしかないのだ。もしゲームでの勝敗が逆で、異なるエンディングだったとしても、この小説の登場人物たちなら、そう悪くない読後感に浸らせてくれるだろうな、という気がする。
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水野 裕明
評価:★★☆☆☆
出だしは心地よく、静かな語り口で今どきのカップルの日常がゆったりと展開されていく。語り手であるマモルは奥さんのユキ、その母親と同居している。仕事はマニュアルの翻訳ライターで、在宅勤務。奥さんは事務所勤務という生活スタイルからして、従来の家族像とはまったく違う構成。奥さんの母親はとても美味しいお茶を入れる人で、そういうささいで微妙なシーンの描写にシズル感というか、深い味わいがあって読んでいてすごく魅力的であった。何の変哲もない日常が綴られて(描写するというよりも、その静かな雰囲気は綴るという表現がぴったりな感じで、スタイルは新しいのに描き出される世界はちょっと古風)いくのだが、友人夫婦の夫が何の理由もなく家出をする事から話は急転していく。原因を話しあっているうちに、家出をした夫は戻ってくるが、今度は妻の方が出ていってしまい、決着をゲームでつけることになるのだが、このあたりから前半の静謐なイメージとギャップがあって、というか物語の統一性にかける気がして、最後は軽く流して読み終わらざるをえなかったのがちょっと残念だった。
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