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WEB本の雑誌
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今月の新刊採点
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【文庫本班】2006年12月の課題図書
獣どもの街
ジェイムズ エルロイ (著)
【文春文庫】
税込820円
2006年10月
ISBN-4167705370
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
久々湊 恵美
評価:★★☆☆☆
とにかく言葉が暴力的に、無秩序に並べられていていつまでこの文章が続くのか……。とすこーしうんざり。これは最後まで読みきれるだろうかと不安になったり、原文もさぞかしすんごいハチャメチャだったんだろうなあ、と訳者の苦労を思ってみたり。
この混沌としたものがLAを描く一種の手法だとしたら、もしかすると一番効果的であるのかもしれない。
それにしても登場人物が非常に個性的。生活も性格も清潔感からかなーり程遠いところにいる主人公の刑事。その刑事が懸想しているヒロインの女優。
この女性も、かなり強烈で正当防衛とはいえ人を殺した事に、一種の爽快感すら覚えているようで。
みんな頭のネジがとびまくっているんだろうか。悪意渦巻く世界です。その世界と融合するように現実をモチーフにしている部分が多々あり、現実に起きた事件と架空のストーリーが融合されていて、それがこの混沌とした一冊の中でとても印象に残りました。
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松井 ゆかり
評価:★★★☆☆
ダジャレ?ところどころに出てくる犀に関する記述はほんとうに必要なものなのか。もちろん、解説で杉江松恋氏が言及されているところの「言葉遊びガンガン。頭韻バリバリ」という原文に沿って翻訳されているからなのだろうが。そもそも、エルロイという作家自身がいろんな意味で過剰な存在なように思われる。架空の世界なら、暴力も過ぎれば滑稽ですらある。
ストーリーは、不良刑事リックと女優ドナが極めて乱暴な方法によって事件を解決していくというもの。いかに刑事とはいえリックが大した逡巡もなく何人も人間を殺しているのも強烈だが、ドナに至っては女優の身であるにもかかわらず平気で発砲するのだ(ただ打つだけではない、相手は絶命する)。あり得ない。しかし、このように道徳や倫理とは無縁の物語を必要とする読者もいるだろう。ほんとうの銃を持つわけにはいかない穏当な市民である我々は、読書によって痛快な気分を味わうしかないのだから。
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島村 真理
評価:★★★★☆
音楽みたいな文章。映画みたいな情景。ラップのミュージック(いやパンクロックなのか?)が、じゃんじゃん聞こえてくるようです。刑事リックと女優ドナのいるLAは怖い。年代を超えた三つの犯罪を書き下ろしたこの連作短編集、狂気を感じます。犯罪者にではなくて、リックとドナと警察組織に。
犀ファッションに身を包んだ、リック刑事は「犀」を使ったダジャレもまとって、凶悪犯罪に立ち向かいます。いや、どっちが凶悪なのかは判然としない。今まで読んだことのないような警察小説なのです。どっちが犯罪者なんだよ!と。エルロイはよほど警察と刑事が嫌いなのでしょう。こんなに暴力と悪が満ちているとは。
けれど、なんとなく和むというか、目が離せない……そう恋がある。リックは美しきドナにメロメロで、その純愛ぶりがたまらないのです。彼女と偶然出会えるように、あちこちに間者を仕込むなんて、ストーキングぶりったらない。20年以上にも渡る想い。もうその重さといったら犯罪的です。
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浅谷 佳秀
評価:★☆☆☆☆
ああ、久しぶりの☆一つ作品にとうとうまた出会ってしまった。確かに作者の生い立ちには同情するけれど、そして無軌道な生活から更正し、ペンを武器にしたところでまた滅茶苦茶やりたくなる気持ちも判るんだけど、でもそうした共感が幾らかでも作品の理解の手助けになったかというと、全然ならなかった。正直なところ、さっぱり訳わかんない。単なる妄想の垂れ流しで、こういうのがクールだとか、かっこいいだとか、露ほども思えない。カンバスにペンキをぶちまけただけの作品をもって芸術作品だと言われても、何のこっちゃと思うしかない。それと同じ。枯葉のように舞うだけの、こけおどしのスカスカな言葉には、日常を異化するパワーなどない。
それと、作者は強迫的に韻を踏むのに拘っている様子で、訳者には悪いけど、苦心惨憺訳出された文章もやっぱりすごく変。犀悪、犀低、犀難とこられても…。犀のイメージと言葉とが、何の像も結ばない。原文だと多分色んなニュアンスがかもし出されるのだろうけれど、日本語では単なるオヤジの駄洒落でうざいだけ。解説さえも何が言いたいのかろくに判らなかった。誰にも負けないとんがった知性や感性を持つと自認する読者向け、と書かれている。ふ〜ん。
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水野 裕明
評価:★★★☆☆
「ブラック・ダリア」のジェイムズ・エルロイの最新小説集ということで、かなり期待して読んだ。1983年、2004年そして2005年の事件と主人公であるリックと恋慕する女優ドナとの関係を描いていて、かなりハードボイルドでノワールの雰囲気も満点。2004年2005年と舞台も現代でかなり親近感の持てる設定で、話そのものは面白いのだが……。やたら猥語やホモセクシャルの警察官への罵詈雑言が出てくるのにも閉口したが、それにもまして徹頭徹尾頭韻を踏んだ文章と、“/”を多用した表現がどうにも馴染めず、いただけず、読んでいても興を殺がれてしまった。ストーリーに入り込めたと思った途端に、文章がブツブツと切れていく感じで、読みにくいことこの上なかった。解説では、翻訳の方が原文の感じを残して苦労して訳したと書かれていたが、普通に書いてくれたらどんなに読みやすいだろうと、何度思ったことか。朗読してもらうと、講談のように聞いていると調子がいいのかもしれないが……。
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【文庫本班】2006年12月の課題図書