11月21日(金)レジ
いつもエスカレーターの右側に乗るのに慣れた頃、出張は終わる。
大阪より帰京。そして埼玉へ。
帰宅した頃、大阪でも一緒だった高野秀行さんから電話があり、日曜日の文学フリマのレジ(精算)を心配している様子。
いやはや私は毎週のようにイベントで物販しているだけでなく、90年代の激混み八重洲ブックセンター本店でレジに立っていた人間なのだ。レジに関しては大舟といっても過言ではないだろう。
なにせあの頃の八重洲ブックセンターよレジカウンターは、キャッシャー(レジ打ち)1人に対して、サッカー(受け手)が4人を立ち、それぞれが読み上げる売上金額をレジ打ちし、お預かり金額を確認する前にレシート出し、次に別のサッカーが読み上げレジ打ちしている間にお預かり金額を聞いて、暗算でお釣り出していたのだ。それはまるでアシュラマンのようだった。
私は1年半のアルバイトの間に3人のサッカーまでは対応できるようになったが、4人入ると社員さんに代わっていたりしたのだけれど、いまだその暗算能力はまったく衰えていない。神保町ブックフェスティバルやブックマーケットで浜田がお金を預かっている間に、釣り銭を渡しているのだ。
高野さんに力説するも、大舟のはずの私が高野さんには泥舟にしか見えないようだった。






