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5月20日(木)

  • 定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ(1) (モーニング KC)
  • 『定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ(1) (モーニング KC)』
    吉本 浩二
    講談社
    704円(税込)
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  • 定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ(2) (モーニング KC)
  • 『定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ(2) (モーニング KC)』
    吉本 浩二
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 8時半出社。電車は通常通り。といってももはやコロナ前がどれくらいの混雑具合だったのか忘れてしまったのだけれど、まあまあの混みよう。

 会社に着くと、昨夜のうちに刷りだされたらしい『社史・本の雑誌』に掲載される浜田、松村、私の花の97年同期入社三人組座談会のゲラが机の上に置かれており、まずは一心不乱に手を入れる。

 ちょうどそれを終えた頃、編集の高野が出社してきたので真っ赤になったゲラを戻すと、その他もろもろの確認を頼まれる。

 お昼に家で握ってきたおにぎりを食べていると、事務の浜田から「小遣い2万円生活ですね!」と声をかけられる。そうなのだった。私が今いちばんハマっている漫画『定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ』吉本浩二(モーニングKC)を浜田に貸したところ、浜田もズッポリハマってしまったのだった。

「私はですね、あの中で外飲みはお金がかかるからって家を居酒屋風に改造するのがあるじゃないですか? あれを真似て、我が家を立ち飲み居酒屋風に模様替えしたんですよ」

 とニンマリしているが、それは小遣い2万円とは関係なく、ただただ酒を飲みたいだけなのではなかろうか。

 午後、なぜかお声掛けいただいた大野勢太郎さんの配信ラジオ「海賊チャンネル」の電話収録。勢太郎さんから「杉江さんの声と話し方は、Jリーグの村井チェアマンが疲れてきたときにそっくり」と言われるも、村井チェアマンの話し方がわからず、とっさに「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」ができなかったのが痛恨の極み。華麗なる静太郎さんのスルーパスをゴールに決められなかったと収録後、激しく落ち込む。

 その後、7月刊行の鈴木輝一郎『印税稼いで三十年』の著者校と修正ゲラの付け合せ。「ママ」と修正を間違えないようじっくり確認しているとかなり疲労を覚える。自分ひとりでは心配なので、明日アルバイトの鈴木先輩に出社してもらいダブルチェックすることにする。

 小雨降る中、傘をさして上野まで歩く。

 週5日出社した場合、帰りに上野まで歩く(30分)のが2日、日暮里まで歩く(1時間)のが2日、王子(1時間40分)もしくは赤羽(2時間20分)まで歩くのが1日という日課というか週課になっている。出先から直帰する場合も5つくらい手前の駅で降り、歩いて帰宅する。

 もはや歩くために出社しているといっても過言ではないのだが、しかし私は地形や暗渠といったブラタモリ的なウンチクにはまったく興味がないのだった。

 ただただ車のタイヤがアスファルトを走る音や自転車のブレーキがきしむ音といった雑踏のノイズを聞きながらすれ違う人の雰囲気を味わい、そうやって歩くことによって移り変わっていく街の景色を全身で感じるのが好きなのだ。

 さらに何か一生懸命考えているようで、しかし実際何も考えてないような、人はたくさん周りにいるのに誰も知らない孤独な感じというのもたまらく愛しい。だから同じ道を何度歩いても楽しいし、どこを歩いても楽しいのだった。

 週3、40キロのランニングも続けているのだけれど、ランニングとはまた違った楽しさが散歩にはある。

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